私が10年間のパチプロ生活で、いちばん負けた日。
その日はいつものように開店10:00に入り、いつものように1台1台クギを見ていった。
「ん?ギャラクシーという台が、3台大きく開けられている!」
(ギャラクシーは3回権利物タイプ。1回の当たりで6000発出る)
その中でも、一番大きく開けられた台をタバコで押さえ、他の島の台もすべてチエックする。
すべての台を見終わり、結局ギャラクシーを打つことになった。
この台は、3日後の新装開店で外される・・・・・「なぜこんなに開けるのか?」
と思いながら打ち始めた。
ボーダーラインを、はるかに超えている。
これは楽勝だろう。
5万円打っても当たらない・・・まあ、ハマル事は、よくある事。
いずれ当たるだろう。
しかし10万円打っても当たらない。
いや、当たる気配さえ無い。
「後のクギが開けられた2台は、どうかな?」「全然当たっていない・・・・・」
これはさすがに違和感がある。
おそらく今日はこの3台、出ないだろう。
しかし店の中で一番大きく開けられた台。
やめて他の台を打つ訳にはいかない。
プロとしてのプライドが、そうさせる。(この台よりクギの悪い台に移動することは恥と思っていた)
やめられない理由が、もう一つある。
明日もこの台を打つ為である。
今やめて他の客や、プロがこの台に座れば、明日取り合いになるのは必至。
そうなれば、途中でやめた私には、その台を打つ権利が無くなる。
打ち続けるしかなかった・・・
結局、閉店まで打って1回も当たらず20万円を超える負けとなった。
ふと横を見ると店長と目が合った。
私は賺さず店長には話しかける。
「この島は○○○番、○○○番、○○○番と3台クギを開けたよね。」
「開けた3台が一番出ないとは不思議だね~」
と、満面の笑顔で言ってやった。
「明日このクギで出なかったら、何かおかしい」「ヘンな事は、するなよ」という私からのメッセージであった。
アツくなって打っていたのではない。
あくまでも冷静に、一番出るハズの台で打っただけである。
株もこのぐらい自信を持って取り組めれば負けないと思うのだが、
私にはまだその自信が無い。
その自信を掴む為、やらなければならない事が、沢山あるだろう。