井上社長とともに、梶川朗最高財務責任者(CFO)(52)、喜多埜裕明最高執行責任者(COO)(49)も退任する。2人は4月1日付で退任。子会社GyaO社長の川辺健太郎氏(37)がCOOに、クレオ <9698.OS> 社長の大矢俊樹氏(42)がCFOに就任する。記者会見した井上社長は経営陣刷新の理由について「若返りを重視し新体制への移行を決めた。今後の成長のためには今まで築いてきたものを破壊しながら進む必要がある。古いものに愛着のあるわれわれではなく攻めの経営が求められる」と述べた。
現経営陣の平均年齢53歳に対し、現在決まっている新経営陣の平均年齢は41歳と大幅に若返る。ヤフー会長を務めるソフトバンク <9984.T> 社長の孫正義氏は「インターネット業界は競合相手が若く、ユーザーも若い。ある程度若さを保つのはあるべきだろう」と語った。 新しい経営体制は、経営監督と業務執行の分離を図る。6月の株主総会では、宮坂氏が代表取締役に就任する予定は決まっているが、他の取締役候補者は改めて選定する。宮坂次期社長は「パソコン分野での財産を継承しつつ、スマートフォン分野で飛躍できる企業を目指す」と抱負を語った。孫会長はソフトバンクモバイルとの関係について「いよいよスマホ全盛期に入る。ヤフーとのシナジー、連携はますます必要であり、統合されたサービスを数多く展開していく」との方針を示した。