ギリシャ政府と主要政党、緊縮策で合意

[arama-さん]

　財政危機に陥ったギリシャ政府は、９日、主要政党と「財政緊縮策」で合意したと発表しました。多額の国債の償還を来月に控え、待ったなしの対応が迫られる中、ユーロ圏の財務相緊急会合では、ギリシャへの１３兆円にのぼる第２次支援策の実施に向けた協議が行われています。

　ギリシャのパパデモス首相と主要政党のトップは、９日未明、およそ１３兆円の追加支援の条件として、ＥＵ＝ヨーロッパ連合などから求められていた「公務員の削減」や「最低賃金の２割引き下げ」などを柱とする緊縮策に大筋で合意しましたが、「年金の減額」については各党の意見が割れていました。

　その後、調整が続けられ、パパデモス首相は、９日、声明で、主要政党が全面的に合意したことを明らかにしました。

　「とても勇気づけられるニュースです」（ＩＭＦ　ラガルド専務理事）

　これを受け、ブリュッセルで開かれているユーロ圏各国やＩＭＦ＝国際通貨基金のラガルド専務理事らによる緊急の財務相会合で、ギリシャに対する追加支援の実施について協議が行われています。

　会合では、ギリシャ政府の合意内容を精査し、支援実施に向けた具体的な話し合いが行われていますが、参加者からは、合意を確実に履行するとの保障をギリシャ側に求める声が出るなど、９日中に融資の実施を決定することは難しい情勢です。（10日05:02）