企業の不祥事、公務員の不祥事、政治家の不祥事と、不祥事ネタが途切れることはない。
次々と報道されるこれらの不祥事を見ていて、国民は、「またか」と鈍感になっていくのか、日本の国は腐っていると絶望するのか。
体の健康を保つためには、怪我や病変に対して治療をしなければならないが、私は、不祥事の摘発と対策は、体の健康を維持するための作用のように思う。
全身のどこかに悪いところがあれば、早く発見し、摘出し、治療をしないといけない。
根本的に腐ってしまうと、こういう治療も効かなくなる。
官民を問わず、組織のいろいろなところで、問題が発生している。見つけて、摘出して、治療して、今後の予防をする営みが大事だ。
きちんとそういう作用が機能している組織に対しては、社会は叩くばかりでなく、その営みを評価してやらないといけないだろう。病は起こるものであり、むしろ問題は治癒力があるかどうかだ。
社会は隠蔽を許してはいけない。白日の下に晒して、きちんとした治癒がなされているかを監視し、評価する。一方、当該組織はきちんと公表し、治癒力が機能していることを社会に示す。
叩くこと自体を喜んだり、叩かれるのが嫌だから隠すというのは最悪だ。