東京市場は11月25日の8130円(N225,場中)で、目先の底を入れ、回復に向かいましたが、
2週間と経たない間に足踏み状態に入りました。
これだけ下げると、3週間か1ヶ月は堅調が続くものですが、
あらためて下げ基調を抜けていないことを見せつけられたようです。
グローバル化・市場主義化は、少数の強国にとっては市場拡大になりますが、
その他の国々にとっては「ヤスリかけ」にあたるでしょう。
ぜい肉がそぎ落とされ、「効率化」が進みます。
失業率は上昇し、景気は後退し、大きな政府と赤字財政が常態化します。
経済学には「自由貿易は双方にプラス」という公式があり、
TPP推進論のひとつの根拠になっているようですが、
「国力対等」を前提にした単純モデルであり、また、社会変動を考慮していません。
グローバル化は大勢で、過保護の日本農業に同情はなく、格差社会もやむおえないと思いますが、、
労働市場の荒廃と伝統の破壊には、気持が暗くなります。
「一番の敵は既成観念」、とくに「学者たちの既成観念」と説いたケインズが想い出されます。
民主政・大衆社会の欠陥については、オルテガ以下の指摘がありますが、
グローバル化・市場主義化も、これに匹敵する社会変動・社会破壊要因ではないでしょうか。