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欧州危機佳境に入る

先週はギリシアのパパンドレウ首相がEUで包括合意した救済案について受け入れるかどうか国民投票を行う、と発表したことで株式市場は大きく揺れました。乱高下とまでは行かないまでもここしばらくの市場と比べてボラティリティの大きな動きで、特に日本市場がザラ場中にある程度の値動きとなったのは久しぶりのことだったといえるでしょう。短期~中期のトレンドフォローワーにとっては取引しにくい環境だったかもしれませんが、デイトレーダーや横ばい相場でオシレーター系のテクニカル指標を元にした売買を行うトレーダーにとっては取引しやすい環境だったのではないかと思います。
今週は株式市場が開く前にギリシアのパパンドレウ首相が辞任し、財政立て直しに向けた大連立を組むこととなりました。せっかく決まった救済案ですが、これを受け入れられないと主張し続けていた野党がついに折れ、ようやく政治レベルでも一丸となって財政立て直しに向かって進んでいくこととなります。野党が折れた原因は、ギリシアが支援を受け入れないならばユーロからの切り離しも含めて検討しなければならないと強い懸念を発表したことで(おそらくは圧力もあったのでしょうが)、欧州各国からその発言を引き出したのは「国民投票発言」ですから、戦略的に行ったのだとすればパパンドレウ首相も見事な芝居をしたと言えるかもしれません。
ともかく、市民レベルでは緊縮へのデモが続き、危機感と反省の色が見えないギリシアですが、政治レベルで解決の方向に動いていくのであれば一安心といえるでしょう。一方、イタリア国債の利回りが上昇を続けており、危険な水準に達しつつあります。先週末には8月につけた最高利回りを更新し、6%台の後半を目指す動きとなりました。また、この土日にはG20でイタリア首相がIMFに「監視を依頼する」と要請したことが報道されました。イタリアのベルルスコーニ首相はもはや欧州各国からの信用をほぼなくしつつあるため、外の機関を使って信用を集めようという意図のようです。いずれにしても国の元首に危機を乗り越えられるだけの求心力がないというのは危機的な状況と考えられ、今後どのような事態へと発展するのか予断を許さない状況となっています。
今週重要な出来事は、昨日から今日にかけて開催されているEUの財務相会合でしょう。景気関連指数の発表や決算発表も何件かありますが、市場の視線はほぼ全て欧州に集中しています。株式市場が歴史的な大暴落となるかどうかの瀬戸際でもあるため、ポジションを持つ場合には十二分に注意した方が良いでしょう。
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