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毅然とした態度は素晴らしい -川島永嗣
スポーツには応援がつきものだけど、サッカーのサポーターや野球の応援団はしばしば目に余る行動をする。これはちょっと旧聞に属することながら、書かずにはいられないちょっと複雑な国際的事件です。
川島永嗣選手 by Wikipedia
それはベルギーの一部リーグリールセで活躍する川島永嗣選手が主役。対ゲルミナル戦(8/19)で,熱戦に興奮したゲルミナルのサポーターが「カワシマ!、フクシマ!」と連呼して川島を挑発した。この野次に福島原発事故に心を痛めていた川島は堪えられなかった。怒り心頭に発しサポーターと審判に対して猛抗議を行ったので、審判は試合を一時ストップしたのです。
試合の経過の一部がこのyoutube にありますからご覧下さい。5分過ぎに卑劣な野次が聞こえます。
どうそ。 http://youtu.be/bdbpgURYA8E
翔年は悪質な野次に対して猛抗議をした川島選手はあっぱれだと思います。たいていの日本人はこういう悪質な許せないヤジに対しても「バカなサポーターはどこにでもいるもんだ。子供よりレベルの低いサポーターなんか無視しよう。」と自分から矛を納めてしまいがちですもの。
試合を止めた審判の判断も流石だと思います。鈍い審判なら、猛抗議している川島選手にイエローカード出したかもしれない場面ですね。
さて、この事件にはまだ後日談がありました。
1 ベルギーでこの卑劣な野次について国民的議論が沸き起こったのです。勿論、さまざまな意見があったのですが、どうやらベルギー国として恥ずべきことだというところに世論が落ち着いたのです。
2 ベルギーサッカー協会は騒ぎを起したゲルナミルに対して罰金と川島選手と日本大使館への謝罪を申し渡しました。
3 ゲルナミルは公式HPに日本語で謝罪文を掲載し、9月に入ってからゲルナミルのファノペン会長が直接川島に謝罪してようやく騒ぎは落着したのです。
卑劣な野次が起した騒動ではありますが、翔年は何か心に深く感じるものがあります。それは川嶋選手の毅然とした行動、ベルギー国民の冷静な世論、ベルギーサッカー協会の適切な指示など、この事件にかかわった方々が正しい行動をとられたために、後味の悪くない結末にホッとするだけではなく、むしろ敬意を表したい気持ちになっています。ベルギーだからこんなさわやかな結末に落ち着いたのです。ベルギー国民に感謝申し上げます。これが民度の低い国だったなら、こうはまいりますまい。
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