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円、一時75円台突入=戦後最高値更新〔NY外為〕(19日)
【ニューヨーク時事】週末19日のニューヨーク外国為替市場では、欧米の景気に対する根強い懸念を背景に安全資産として円が買われ、戦後初めて1ドル=75円台に突入した。円は一時75円95銭まで上昇し、東日本大震災直後の3月17日に付けた76円25銭の最高値を更新。世界経済の先行き不透明感を背景とした急激な円高で日本の輸出企業が打撃を被り、日本経済に一段の下押し圧力が掛かるリスクが強まっている。午後5時現在は76円49~59銭と、前日同時刻(76円52~62銭)比03銭の円高・ドル安。
米国債が初めて最上級格付けを失った今月5日以降、米国の金融市場は不安定な状況に置かれている。雇用や住宅市場の本格回復にめどが立たず、リセッション(景気後退)入りの可能性が取り沙汰されている上、ユーロ圏の債務危機が米国の金融システムへ波及しかねないとの懸念が投資家の間で意識され始めた。
さらに、中尾武彦財務官が米メディアとのインタビューで「円を特定の水準に誘導するための持続的な為替介入を実施する計画はない」と語ったことが伝えられ、円を買う動きが加速。高値更新後は、政府・日銀が緊急対策を検討中との報が注目を集め、追加介入への警戒感から円は再び76円台に押し戻された。
市場関係者は「4日の円売り介入がなければ今ごろもっと円高が進んでいたかもしれない」(邦銀筋)と指摘。ただ、経常黒字国の日本やスイスなどの通貨に資金が流れやすい構図は当面続くとして「一段の円高余地がある」(同)との見方を示した。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.4391~4401ドル(前日午後5時は1.4329~4339ドル)、対円では同110円15~25銭(同109円70~80銭)。(了)
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