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原価計算の限界

 製造業にとって、原価計算は経営層にとっても中間管理層にとっても重要な情報だ。みな、月次のコスト結果を血眼になって分析する。だが、原価計算担当者のルーティンワークによってはじき出された画一的なコスト情報に慣れ切ってしまうと、細かな歩留まりだとか、操業度だとかに気を取られることが多くなってしまう。

 もちろん、こういったコストが重要であることは言うまでもないが、実際のところ、製品の利益率というのは、製造の上流段階(契約もしくは設計)で9割方確定してしまう。つまり、ビジネスモデルに瑕疵があれば、歩留まり改善など製造段階でのコスト削減では挽回不能なのだ。にもかかわらず、大半の企業では、製造段階での原価分析に全社を挙げて相当な労力をつぎ込んでいる。多くの場合、上流部門よりも。

 また、手っ取り早いコスト削減策として、必要以上に生産してしまうという弊害が見られることがある。所謂、”操業度差異”というやつで、生産すればするほど製品単位当たりの固定費単価が安くなる為、P/L上は売上原価が低くなる。だから、一部の自転車操業的な企業では、困った時には売れもしないのにマシンをフル回転させて、P/Lをお化粧する。
 当然のことながら、操業度差異によって生み出された利益はキャッシュフローの改善とは何の関係もない。というか、棚卸資産とそれを維持するコスト(保管料)の増加を通じてキャッシュフローは確実に悪化する。

 悲しいことに、自分は原価計算担当者としてこうした現象を何度も目にしてきた。その度に、原価計算の限界を思い知ることになるのだ。
1件のコメントがあります
  • イメージ
    ハクゼンさん
    2011/6/26 15:06
    アリの生態を調べると30%のアリがサボってるそうです。
    遊びがあってこそ長期間存続できるのじゃないかと考えられます。

    企業も利益を突きつめるんじゃなくユルユルでいくのがいいのではないかと。
    いわゆるどんぶり勘定的な。(笑)
    ただし、計算されたどんぶり勘定ね。

    ま、アリの生態というのが、いわゆる都市伝説でないというのが前提で。(笑)
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