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借り物 立ち上がる気力がほしい


男は敗者?―米国で強まる「だめんず」議論
  • 男は敗者だ――あなたが、このテーマについて書かれた最近の記事を信じるならば、そう結論づけるだろう。「男の終わり」といった、いかにも終末論的な見出しがつけられたこの種の記事では、人生のあらゆる重要な場面で高い要求を突き付けてくる女性に、男性がいかに圧倒されているかが、失意の書き手によって綴られている。こうした記事の分析傾向は2つある。まず、男は、衰退産業から抜け出せない、または最も単調な職以外は求人に応募する資格がない「経済的敗者」になっているという見方。もうひとつはこれを拡大解釈したもので、ジャド・アパトー監督の映画に出てくる高望みしない俳優さながら、大人になれず、周囲の優秀な女性に値しないという状況に埋没する「社会的敗者」という分析だ。 





 

 これは残酷な描写で、多くの段階で間違っている。男が消えるわけではない。男は単に、社会における自らの役割を古い固定概念と異なるものに作り変えているだけなのだ。

 

 

 景気後退が男性の多い産業を襲ったのは事実だ。しかし、そうした産業はいずれ消えゆく運命にあり、製造業の海外シフトに伴って男たちはそうした仕事を後にしている。さらに言えば、ブルーカラーの仕事が少ないのは、男性の適応能力のなさではなく、産業シフトと労働組合の消滅と関係が深い。教育格差については、学位を取る女性の数が男性を上回っているが、そのような統計は誇張されたものだ。「知識経済」の世の中と言われるが、高学歴と成功の関係は明白ではなく、最近の労働省の統計は、男性の雇用回復が女性よりもはるかに力強くなっていることを示している。

 

 

 しかし、これが仕事のスキルや教育よりもさらに奥深い問題だとしたら、どうだろうか。予想される男性の「地位低下」を嘆く向きは、「女性は元来、現代経済に合った特質を備えている」という考え方にすぐに飛びつく。男性が腕力と攻撃性という原始時代からの「技術」をもてあましているのに対し、女性には現代の職場で重宝されるソフトなスキルの遺伝子が組み込まれているというのは魅力的な指摘だが、それは役に立たないし、短絡的な説明だ。ただ、元来女性の方が、社会的、言語的、対話的なスキルに長けているという不確かな前提に立つとするなら、身体的大きさと腕力の強さとは別の、男性ならではの力――社会が今、これまで以上に必要としている力――が男性にはある、ということを我々は認めなくてはならない。

 

 

 たとえば新興企業やハイテクセクター。これらは、男性が技術改革者やリーダーとして活躍する主な分野だ。この分野で男は企業を設立し、未知の産業を起こし、大きな雇用を生んでいる。また、若い男性は、女性よりも早く新技術を取り入れる傾向にある。さらに、多くの技術職は、今後も、すべてのレベルにおいて男性により埋め続けられると思われる。こうした事実はいずれも、技術分野に進出しようという女性の希望をくじくものであってはならない。ただ、男はテクノロジーに強い。我々は、それを素直に受け止めるべきだ。

 

 

 男性は、リスクテイクにも秀でる傾向がある。これは、「男性ホルモンに駆られた集団思考が金融危機を招く」というような、「負の性質」とみなされることも多い。しかし、リスクを取ろうとする意欲は、男の最大の武器ではないか。リスクテイクは無謀の裏返し、という指摘もある。それはそうだ。しかし、起業――とりわけ未知の領域での起業は、それ自体が無謀な企てなのだ。それは個人が取り得る最大の経済的・個人的リスクのひとつであり、男性は、女性よりもそうした行動を取る可能性が高い。つまり、もっと言えば、次のフェイスブックやグーグルとも言うべき「ガレージや寮部屋での成功」の裏には、男性がいる可能性が高いのだ。

 

 

 最新の統計がこれを物語っている。起業率が過去15年で最高を付けるなか、男性の数値は女性を上回っている。男性は、ニューエコノミーに閉め出されるどころか、経済再構築の中心的な役割を担うだろう。

 

 

 男性が下降スパイラルにあると主張する人々は、女性を多く雇う企業ほど成功すると言うが、これは、男性の有効性についてとやかく言う問題ではない。男女同比率のチームが最も創造的で効果的な成果を上げる、との研究報告は複数ある。新興企業の専門家、エリック・ライズ氏は、ビジネスの場では、多様性は集団の「力の源泉」となるが、多様性を持たない集団は機能「不全」に陥る可能性があると指摘する。言い換えれば、これはゼロサムゲームではない。それぞれの性の力が等しければ、誰もが幸せだ。「第二の性」が必要などという考えは、恐ろしいほど時代遅れだ。

 

 

 しかし、「大人になれない男性」といったイメージは、単に、事実を表していないという理由で間違っている。男性向けのライフスタイル・サイト、AskMenが昨年、約8万人の読者を対象に調査を実施したところ、商業的な「男性像」は不正確であるとの意見が65%にのぼった。最近、男性向けのサイトが爆発的に増えていることも、男性の役割が変化しつつあり、男性が新たな自我に関心を抱いていることを示している。事実、最近の男性は、青春と格闘するのではなく、良い服を着て、良い物を食べ、女性と付き合うことにより多くの関心を寄せている。

 

 

 最も大きな変化は、男性はもはや自分を伝統的な価値観でみていないということだ。成功への関心はあるものの、成功そのものの定義が変わった。安定のために働くことは、「意味のある何か」の二の次だ。AskMenの調査によると、回答者が最も尊敬するのは、ジャド・アパトー監督の映画『Knocked Up』に出てくる男子学生クラブ風の服装をしたルーズな男でもなく、役員室から離れない過ぎ去りし日の重役でもない。今どきの男性は、何か個性的なことをする人――アップルのスティーブ・ジョブズ氏や、コメディアン・人気司会者として知られるジョン・スチュワート氏、ヴァージン・グループの創設者リチャード・ブランソン氏に刺激される。彼らは皆、パイオニアで、型にはまらない人物だ。新たな考え方を生み出し、人々を魅了する。

 

 

 今日の男性はとりわけ、わが道を進む男性を尊敬し、まねようとする。つまり、高望みしないどころか、高望みしすぎている。彼らは、かつてないほど可能性を秘めた「男らしさ」という新たな概念の中で行動している。

 

 

 要するに、男たちは大丈夫なのだ。でも、心配してもらえるのは有難いことだ。

 

 

(Poupada氏は、男性向けのライフスタイル・サイト大手、AskMenの共同創始者。同社のゼネラル・マネジャーでもある)

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