未曾有の災害を被った東日本大震災。
今もなお悲しみのどん底のさなか、必至に生きようとしている人々。もちろん、復興のメドすら立っていない。
また、関東一円では、計画節電が実施されている。この難局を打開するべく、みんなが協力し、我慢し、踏ん張っている。
しかし、耳を疑いたくなるニュースが...。プロ野球セリーグ球団が25日強行開幕するという驚くべき報道がなされた。
巨人軍渡辺恒雄球団会長の一声に理事会はすくんでしまったようだ。
「開幕延期だという俗説(選手会の反対)もあったが、(太平洋)戦争で負けてわずか3ヶ月で選手や監督は野球をしようと立ち上がった。」などという発言が決め手となり、開幕強硬派に押し切られてしまったという。
あまりに身勝手な考えではないか。経営者の考え方としても愚考といわざるを得ない。
東に住むほとんどの人が、朝夕の通勤電車を始めとして、食料・燃料、果てはトイレットペーパーの調達に至るまで、苦労している。
そんな東電管内でナイトゲームを行おうとは、神経を疑わざるを得ない。
かのナベツネ氏にとっては、所詮、「他人事」、自分に痛みはないということなのだろう。あまりの“無知”に、言葉もない。
そして、このさなかに、野球観戦をするような“のんきボウズ”がどれだけいると考えているのだろう。
ドーム球場を被災者に開放するという考えはなかったのだろうか。
特に、ここ数年野球人気に『カゲリ』が出ている。この一連の出来事により、さらなる野球離れが激化することだろう。