独立運動を恐れる中国と紛争好きの米民主党が北朝鮮でにらみ合い

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独立運動を恐れる中国と紛争好きの米民主党が北朝鮮でにらみ合い

11月29日未明に配信したまぐまぐメルマガ有料版の一部を再掲します。
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先週は、朝鮮半島の地政学リスクに翻弄されました。
金曜日には、再び砲撃騒ぎが置き、緊張が高まっています。
28日日曜から4日間の予定で行われる米韓合同軍事演習に
北朝鮮が戦争の火蓋を切る暴挙に出ないことを願います。

米国もなぜ、ここに至って武力を誇示するような対抗措置をとるのか?

実は、米民主党は戦争好きな党でもあります。
1950年、朝鮮戦争は当時の米トルーマン大統領が議会の承認を得ずに
北朝鮮への宣戦布告を行ったのがはじまりでした。
もちろん、その前に北朝鮮による韓国への侵攻があったわけですが、
米国の介入によって、戦火は広がり、
結局、中国が参戦するまで事態は泥沼化しました。
このトルーマン大統領が民主党だった。
その前も、後も、米民主党政権は主要な国際紛争にちょっかいを出しています。
参照:SANKEI EXPRESS
http://sankei-express.iza.ne.jp/blog/entry/871230/

共和党の前ブッシュ政権も戦争好きでした。
ブッシュを取り巻くネオコンには石油価格の吊り上げという狙いがあった。
アラブの石油を搾取し、結果的に911へと発展します。

では、米民主党に経済的な狙いはあるのか。
韓国は東アジア経済圏の主要国の1つです。
東アジア経済圏は中国を中心とした巨大市場に発展しており、
中国への対抗策として、
圏内での地政学リスクの発生は一定の効果が期待できるかもしれません。
しかし、一方で米国に最もメリットがあるといわれる
TPP(環太平洋パートナーシップ協定)で東アジアは主要経済圏であるはずです。
韓国は、大統領のリーダーシップで、参加がほぼ間違いないとされています。
米国、EUとはすでにFTA(自由貿易協定)を結んでいる。
さらに米国債を世界で最も引き受けてくれている国は中国と日本です。
韓国、東アジアの混乱は、米国に大きなデメリットをもたらす可能性もあります。
つまり経済面での狙いがあっての、今回の米国の行動ではないでしょう。

これは政治的なデモンストレーションと見るべきと考えます。
前提には、尖閣列島に象徴される中国の東シナ海での領有権誇示があります。
これを米国は看過するわけにいかない。
もしも米韓が北朝鮮を制圧し、併合すれば、朝鮮民族の問題が持ち上がります。
北朝鮮と隣接する中国吉林省には朝鮮民族が住んでおり、
ここでの独立運動が勃発しかねない。
参照:ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E6%9E%97%E7%9C%81

独立運動は、新疆ウイグル自治区に飛び火し、
さらに国内の民主化運動に火をつけるでしょう。
中国政府の最も恐れる事態に発展するというわけです。
米国が朝鮮半島の紛争に本格的に介入するということになれば
中国も手を出さずにはいられません。
そうなると第2次朝鮮戦争のはじまりです。
しかし、両大国はそこまで望んでいない。
中国も次期政権へのスムーズな移行が目下の最重要課題であり、
内政で手一杯というのが実情でしょう。

米国は東アジアでの覇権を保ちたい。
その意味で、米国がその威光を見せつける場として、
北朝鮮への武力的対抗措置には価値があります。
普天間の基地問題でも、本土の世論を味方につけるという点で有効でしょう。
そもそも今回の砲撃事件自体、
うがった見方をすれば、CIAなどの機関が北朝鮮軍部に働きかけ、
ジョンウン氏への伝統的な後継儀式をたき付けたということもできます。

そうした背景を考えると、
今回の紛争は、米国が武力を誇示したところで終了し、沈静化へと向かうはずです。
市場への地政学リスクの影響は次第に収まっていくものと思われます。

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2010年11月29日月曜日未明 配信
世界のリスク態度から株価の上下を予測 RiskStance Weekly Review
≪Vol.048 2010年11月第5週 ≫「◆はじめに」より一部抜粋
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