通期計画を再度上方修正、新興国二輪部品が特に好調
<足下の株価水準は評価不足と考える>
11/3期上期決算発表後に株価は大きく下落。通期計画上方修正が小幅であった、直後に為替が円高に振れた、などが嫌気された模様。株価下落により株価水準は11/3期TIW予想PERで8倍台にあるがTIWは評価不足と考える。その理由として、(1)1米ドル80円の円高前提でも下期に6%の営業利益率が見込める、(2)新興国での二輪部品堅調、売上構成良化に寄与が期待できるホンダ(7267)ハイブリッド車向け部品搭載拡大、などで中期的に業績拡大が見込める、(3)昭和電工(4004)の熱交換器事業買収(10月29日公表)など次の成長への積極姿勢が評価できる、などが指摘できよう。
<為替前提を円高方向へ見直すが通期計画を上方修正>
11/3期上期は前年同期比22%増収、営業利益129億円(前年同期比5.9倍)、営業利益率9.1%を確保し着地。欧州を除く全ての所在地別セグメントで増収増益となり、事業別売上高では二輪・汎用が同39%増収、四輪が同16%増収となった。二輪向け部品ではアジア各国及び中国でのキャブレターの増加やブラジルでのFI(電子燃料噴射装置)の好調などが収益を牽引した。上期は1Q(4-6月)終了時点で上方修正した計画を更に上回り、同社は通期計画を再度上方修正。但し、円高、従来想定以上の研究開発費、期末の費用増、などによる下期の利益悪化勘案により上方修正幅は営業利益で2億円に止めた。 TIWは新興国二輪市場の勢いの良さ、下期諸費用の保守的な想定、などから修正計画にはなお上ぶれ余地があると見ている。ホンダ二輪、四輪の販売不振、円高、原材料高、製品不具合、などがリスク要因。(高田 悟)
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