海外牽引により工場稼動が大きく上向く、通期計画を上方修正
<業績堅調と相対的に高い利益率などが株価を支えよう>
タイヤ事業の4-6月3カ間の営業利益率は6.6%となりタイヤセクター内でトップレベルを維持した。アジアや欧州での市販用、国内低燃費タイヤ好調などが寄与したと見られる。加えて通期計画上方修正に上ぶれ余地を残す、11/12期TIW予想PER10.9倍など指標面にも割高感がないなどから足下の株価は円高加速への懸念や市場全体の影響もありやや軟調だが基本的には底堅い展開をTIWは予想。
<上期は大幅増益、通期計画上方修正に上ぶれ余地が残る>
10/12期上期は売上高2,807億円(前年同期比22%増)、営業利益は5月7日見通しを73億円上回る203億円(前年同期▲6億円)で着地。2Q(4-6月)のみでも営業利益は前年同期の2.1倍となった。天然ゴム高が利益を圧迫する環境下で最大の増益要因は、需要回復により工場稼働率が前年上期の70%台前半から90%台半ば近くまで戻ったことと言える。生産増は海外市販用タイヤが牽引した。海外好調にはアジア伸張、欧州や中近東などでの販社網拡充、北米でのファルケンブランド拡販、などが寄与した模様。同社は通期計画を上方修正。営業利益は従来を90億円上回る。前半の原材料高がフルで効く下期のみの営業利益上方修正額は17億円に止めているが現状需要に翳りが見られない、保守的な経費の織り込み、などから修正計画に上ぶれ余地が残る。
<中国国内で2箇所目となるタイヤ製造工場設立を決定>
7月末中国での2箇所目の工場建設を発表。足下の需要好調が決断を促した模様。12年7月より稼動17年末までに日当たりの生産能力30,000本まで高める方向。円高・原材料高、暖冬、自動車減産、などがリスク要因。(高田悟)
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