11/30の経済財政諮問会議によせて・・・1

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2007/12/02 - 1234567890qwertyuiopasdfghjkl;さんの株式ブログ。タイトル:「11/30の経済財政諮問会議によせて・・・1」 本文:http://www.keizai-shimon.go.jp/special/global/finance/11/agenda.html

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11/30の経済財政諮問会議によせて・・・1

http://www.keizai-shimon.go.jp/special/global/finance/11/agenda.html
証券取引所と商品取引所の統合が可能、かつ上場商品の相互乗り入れが可能になる方向で金融庁・経産省・農水省が大筋合意らしい。
実はこれ、私にとっては将来の収益にマイナスの方向で響いてくる懸念が大きい。

現在為替、証券、商品先物取引は3つとも看板を持っていたり取り次ぎを行っているH.S.証券、ワールドユナイデット証券、スターアセット証券、タイコム証券などでも各金融商品ごとに口座は各々独立しており利用できる預託資金や日々の帳入れの値洗い計算も別個に行われる。
税制上の損益通算に関しては一部のみだが「株価指数および商品先物」と「くりっく365市場での為替取引」との間で可能ではあるもののいまだ統合されていない。
このことが問題になる。

話は異なってくるが先日大証・東証が内容は異なるが「金」にかかわるETFを上場した。
直接「金」そのものを上場させなかったのは現行の商品取引所法に抵触するからだー私見ながら解釈によってはあのETFだって抵触するのではと疑問に思っている。
端的に言えば「商品」にたいする投機を可能とする上場商品を魅力的なものと考えていると思われる。
今後11月30日の合意に基づき商品取引所法や証券取引所法の内容が改められETFではなく現行の商品取引所と同時に「金」やそのほかの「商品」そのものが証券取引所で上場される日がくるかもしれない。
このことを私は恐れている。

これが一気に取引所統合、ひとつの口座で「為替」、「証券」、「商品」そのほか金融商品が売買可能になり、値洗いも税制上の損益も通算されるというのならばまだいいが各取引所や監督省庁の利害問題があるのでそうはならないだろう。

そうなると「商品」が複数取引所で並立上場することになる。
別に一昔前なら供用品や標準品およびそのベーシスの違いや指定倉庫の所在地の違いもあって類似商品が複数の商品取引所に上場されていて各々が各々の需要に応じてそれなりに出来高・取り組みを有していたがそれらの売買は1つの口座で行うことができ、かつ値洗いも税制上の損益も通算されていた。
だが、いまや商品市場は一部商品以外は出来高・取り組みともに実需の繋ぎや投機筋の受け皿となるには不十分なまでに落ち込んでいる。
この原因は私見では過当投機・一部取引員および外務員による不当勧誘に過剰反応した官僚・当業者・一般委託者の意を汲んで法律が徐々に変化していき結果として当業者にとって使いづらいものとなと同時にかつての上場商品が斜陽産業となってしまったこと新規上場商品に関しては中小の当業者のつなぎの意識とノウハウの欠如るいは低さが問題になっていると思う。また商品取引員の社会的信用の相対的低さにより新たな一般委託者を呼び込めないためだと思っている。

回り道をしたがここで証券会社を通じて証券取引所でも商品先物ができるとなれば参加者は増えるだろう。
「おまえあほか?そんなことで増えたりするか」と思う向きもあると思う。
だが、投資信託の場合などでもここ数年の株価上昇の流れだけでなくJA、郵便局、銀行での取り扱いができるように法律が変わったことも後押ししていると思う。
現に金融商品取引法が9月末に施行された翌10月の銀行などが勧誘を手控え投信の取扱量が激減したのは記憶に新しいと思う。
ここまではなはだしくはないだろうが一般委託者が現状実働口座数が10万前後、預託資金も8000億すらない商品取引にとっては大きな伸びが見られるだろう。
それだけならいいのですが・・・
きっと従来商品取引所の一般委託者かなりの数量、場合によっては会員の一部も証券取引所に流入するでしょう。

「じゃああんたも証券取引所に来ればいいじゃん」
というのはごもっともな話。
ちょっとまわりみちして225先物の話
もちろん225先物は証券現物や225先物オプションがあるのでつなぎや投機に使うのに十分な利便性を有しています。
ですが新たに上場する「商品」に関してはどうでしょうか?
すぐにオプションが併設上場される保証は無いですし、市場参加者の性格上サヤ関係や取り組みは225と似たり寄ったりになるでしょう。
では225先物の出来高・取り組みを見てください。
当限・2番はよく出来ています。
先限も多少は出来ています。
しかし、中の限月に関しては出来高が1桁~2桁とほかの月と比べて見るも無残な様子です。
また、各限月の価格間の関係も順ザヤでも逆ザヤでもないいびつなサヤ関係です。
サヤ取り屋にとってオプションや現物が取り扱えない限りはこのような銘柄は取り扱い不可と判断せずにはいられません。
いくら出来高・取り組み増えようと今やっているような限月間のサヤを取るやり方ーいわゆるスプレッドーで利益を望めなくなるのです。
片玉さらして利益をいっぱい取れる自信があるならFXに移籍しています^^;

従来市場と同一ないし相関性高い銘柄ならば市場間でのサヤ取りーいわゆるアービトラージーが可能かもしれません。
ここで問題になるのが何度か繰り返した値洗いの通算制度です。これがなされないなら取引所ごとに口座と資金を別個に用意しなければならなくなってしまうので数量が従来可能だった半分すら建てられなくなってしまいー一方が多重の追証、他方が莫大な利益という状況も考えられるためー損益はそれに伴って小さくなります。

これまでの議論を見てみると片玉での参加者のことは十分に考えているかもしれませんがサヤトリをやる人に関しては全く考慮されていません。証券ではどうか知りませんが商品の世界ではサヤトリは一般的なものです。そもそも現物の在庫や先渡しや相対取引の契約上のポジション価格変動による損失を回避するためのつなぎ玉をだす利便性のためにあるのが定期ー先物市場なのですから会員参加者のほとんどが現物ー定期間で通算するとポジションが差し引きマルや極めて小さな状態ですーもちろん思惑を張ることもあるので常にそうだとはいえませんが。
そうした参加者のことを置き去りに議論が進んでいる気がしてなりません。
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