為替の市況で、
「米国の指標を背景にしてリスク選好が鮮明になり、ユーロが買われた」
という説明文がよくある。
私も時折他のブログなどで市況を書いていて、リスク選好という言葉が
使いやすいので多用していたら、とある方面からいちゃもんが入った。
曰く「リスクは好き好んでとるものじゃないだろう、書き直せ」とのこと。
ああ、ここではリスクテイクとかそういう意味ですよ、と適当に答えたが、
どうにも納得いかないらしい。ちなみに彼はリスク回避という言葉には
なにもいわないのだが。
しかし、彼のいうことににも一理ある。なんでもリスク選好で片付けられるはずがない。
よくあることだが、米国の経済指標で予想を上回る結果だったとして、普通に考えれば
ドルが上昇するはずなのに、なぜかユーロやポンドが対ドルで上昇する。つられて
クロス円も上昇する。さらに例を挙げるならば、日本の経済指標がよいと、なぜか円が
売られる展開がよくある。そして悪いと円高に動いたりするのだ。逆だろう普通は。
果たしてこれはどう捉えたらいいのか? いくつか仮説を立ててみよう。
ちょっと長くなりそうなので、仮説の提示だけに留めて続きは明日にしておく。
仮説1 経済指標によってショートカバーが入る
仮説2 経済指標は単なるポジションテイクの理由付けに過ぎない
仮説3 たまたま相場の地合いがそうなっている