亀甲紋の光形象(伊勢神宮)

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亀甲紋の光形象(伊勢神宮)

安倍晴明の屋敷では、すでに春の化粧が色濃くなっていた。
赤や白の芍薬が大きな花を開きだし、山紫陽花やさまざまな百合達もじきに咲き誇らんとおもむろに勢いを増している。
そんな情景を霧雨が漂う中、ふたりは簀(すのこ)の上に座し酒を飲んでいる。

「どうした、今日は口数が少ないではないか」
「・・・・」
「何かあったのか」

SHINは杯の酒を一気に飲み干すと、何者かに憑依でもされたかのように口を開いた。
「実は数日前、伊勢白山道氏の新刊が届いたのだが、その伊勢神宮域を撮った写真集の中に何枚か、不思議なものが映っていてな」
「ほう・・・」
「特にP72とP93に映ったものは強烈だ。かなり大きな黄色からオレンジ色がかった光が映っているのだよ」
http://www.amazon.co.jp/dp/4270005807

晴明は口元をにやりとしながら、こう切り返した。
「それで、お主はその真贋をどう解釈したのだ?
 そういえば、お主も江の島大師の護摩業で似たような写真を撮ったことがあったのだったな。さらには若かりし日に、藤沢の白旗神社で不思議な光を感応したこともあったと。
 しかしな、そうした体験とて、どうやっても本人にしかその真贋はわからない。なにしろ今のような時代にあっては、どのようなTRICKもできようというものよ」

「それはそうだが、彼の主張はこうだった。
 ここ最近になって、太古の神々たちに動きがあるようだと。
 こうした写真もその現れだというのだ。何しろ、今までだと彼が感応していたとしても、その姿を写真に写せたことは一度たりともなかったというのだ」
「うむ」
「そう云えばオイラは見たのだが、たしか本年2月だった。神奈川県の一ノ宮・寒川神社の月報表紙にも、写しだされた松の中に白いオーブらしきものがはっきりとあったのだ」
「ほほう」
「晴明殿も、是非に寒川で確認してほしい。太古の神々たちの胎動というのは、本当なのかもしれぬ」
「太古の神々の胎動か」

「それにな晴明殿。これからこの国にどのような厄災がふりかかるかもわからん。ささやかかもしれないが、このような希望があっても悪くはなかろう。ひょっとしたら、フリイメイソンを懲らしめることができるかもわからん」
「復讐か」
「復讐さ」

「それと晴明殿、こんなのもあった。こいつはオイラの気に入ったよ」
★皇祖皇太神宮 古史古伝 1/2
http://flatheat177.ning.com/video/huang-zu-huang-tai-shen-gong-1
★皇祖皇太神宮 古史古伝 2/2
http://flatheat177.ning.com/video/huang-zu-huang-tai-shen-gong-2

「これは面白い!では、そう信じよう」
「ああ、そう信じよう」

PS:文書スタイル参考
   陰陽師「夜行杯ノ巻」 夢枕獏著 文春文庫 552円+税
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