有望!ペット用品卸最大手「エコートレーディング」

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2010/04/13 - 板さんの株式ブログ。タイトル:「有望!ペット用品卸最大手「エコートレーディング」」 本文:「節約」という言葉からはかなり遠そうなペット業界ですが、それでもデフレの波は到達しています。

株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド
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有望!ペット用品卸最大手「エコートレーディング」

板さん
板さん
「節約」という言葉からはかなり遠そうなペット業界ですが、それでもデフレの波は到達しています。

(社)日本DIY協会の資料によると、今年2月のホームセンターにおけるペットカテゴリー売上高は前年同月比5.2%の減少となっています。昨年5月までは前年比増収基調が続いていましたが、6月から前年を割り始め、初めのうちは1%内外の減少でしたが、9月以降はマイナス幅が徐々に拡大しています。

減収の要因は主に単価低下です。ここへ来て、小売店のPB商品、いわゆるストアブランドが急激に幅を利かせるようになったということです。

さて、エコートレーディング(7427)は、ペットフードやペット用品専門の卸大手です。市場シェア(2008年時点)は、エコートレーディング単独で23.3%で、最大のライバル「ジャペル(非上場)」の24.2%にわずかに届いていませんが、昨年10月に同業の「マーク産業」を買収したことで合算シェアは26.7%となり、実質トップシェアに躍り出ました。

同社によると、2010年度のシェア見込みは全国で28%。関西圏では44%に達する見通しとのことです。

売上高は10/2月期で700億円強、営業利益は11億円弱で売上高に対する利益率1.5%は相当低いようにも見えますが、卸業界というのはそういうものなのでしょう。ちなみに10/2期の株主資本利益率(ROE)実績は8.0%です。東証1部上場の09年度平均予想ROE4.7%よりかなり高いですから、本質的な収益性は良好といえるでしょう。

対前年比較では、6%増収、営業利益1.1%増益、経常利益20%増益とデフレ環境の中で健闘しています。

売上高増収は「マーク産業」の連結子会社化の影響が大きく実質ほぼ横ばい。経常利益の大幅増も、昨年6月に持分法適用会社としたニチリウ永瀬(園芸用品卸大手で日本最大手クラス)の持分法利益貢献による影響が大きいのですが、いずれにせよ、M&Aによるコア事業強化(この結果業界トップ企業となった!)あるいは今後有望な関連事業の核となる会社への投資強化の結果という文脈で見れば、「きちんとお金を使って」「きちんと数字につなげる」という基本動作のしっかりした会社として好感が持てます。

営業利益は主力の卸事業(エコートレーディング+マーク産業)で前年比約1億円(8.9%)減益となりましたが、教育事業(「エコーペットビジネス総合学院」)が約4000万円増益、ペット用品開発からフランチャイズ方式でのペットショップ店舗開発まで行う「ペッツバリュー」が約7000万円の増益で、これらがコア事業の減益を打ち消して連結営業利益は小幅ながら増益を確保しました。「ペット関連事業」というコアビジネス全体でしっかり利益を確保しているところがまたポイント高いです。

来期は、1)マーク産業との統合効果を最大化させるため、特に仕入れ面でスケールメリットを追求し原価率改善を図る、2)自社開発プレミアム商品の強化、3)得意先別年間計画による週次検証と月次修正の導入で販売力強化、4)新物流システム(第3次EDSS)導入による生産性向上、など、地に足をつけた地道な収支改善努力により、継続的なデフレ環境下で2桁増益を目指します。

基本的に少子高齢化が進む日本において、ペット産業は今後も成長余地が大きいと考えられます。

また、ペット関連卸業界は合併などによる業界再編が進んでおり、06年には上位10社で約80%シェアだったものが、08年には上位6社で約80%シェアと寡占化が進みつつあります。

さらに、最近の傾向として、イオンやカインズ、トステムなどの大手スーパー、ホームセンターなどが相次いでペット関連商品の専門店を出店する動きが強まっていて、エコートレーディングではグループを挙げてこうしたメジャー企業との関係を強化していく方針です。

全体として、将来的に非常に有望な企業という印象です。

13日時点の株価バリュエーションは、11/2期予想PER 8.6倍、予想ROE 8.0%に対し、予想PBR 0.7倍。予想配当利回り 3.3%。お得感高いです。

時価総額60億円強で流動性に問題がありますが、「会社に投資する」という観点で大きな魅力を感じます。
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