今日は雛祭りですね。内裏雛を飾る際、左右の位置で
迷われることが多いと聞きますが、古式では「左上座」
の伝統から向かって右側に男雛が座るのが慣わしです。
しかし、現在の一般的な雛飾りでは、結婚式の新郎新婦
と同じく、男雛が向かって左、女雛は向かって右側に座
っていることが多いようです。
もともとは「天子南面」と言われますように、天子は
南に向いて座り、日の出の方角(東、天子の左手側、向
かって右)が上座で、日没の方向(西、天子の右手側、
向かって左)が下座となるため、男雛の右手側に女雛を
置くのが古来からの伝統です。
しかし、国際儀礼(プロトコール)では原則として右
上位(向かって左側が上位)であるため、現在のような
向かって左側に男雛を置くスタイルが広がりました。ち
なみに、現在の皇室も国際儀礼を範としており、一般参
賀などでは天皇陛下が向かって左側、皇后陛下が向かっ
て右側にお立ちになります。
結論としましては、古式に則り男雛を向かって右に置
くのか、現代風に左側に置くのかは好みでどちらでも構
わないそうです。
また、雛人形は早くしまわないと婚期が遅れるとの言
い伝えがありますが、迷信ですので慌てる必要はありま
せん。ただ、節句という季節の節目の行事ですので、天
気の良い日を選んで(湿気を避けるため)、あまり遅く
ならないほうが無難です。