風は気圧や温度の変化によって発生しますが、一般的に海岸付近では
昼夜で風向きが逆転します。(もちろん、上空に大きな低気圧や高気圧
があった場合にはそちらに影響されます。)
陸は暖まりやすく冷えやすい、海は暖まりにくく冷えにくいという比
熱の差によって生じる現象で、日差しのある日中は(海風)海から陸へ、
気温が下がる夜は(陸風)陸から海へと風向きが変化します。
サーフィンやダイミビングなどでよく海に入る人は、「オンショア(海
風)」「オフショア(陸風)」と言い方が通りが良いと思います。
また、陸風と海風が切り替わる朝夕の一時、風が止んで波が穏やかな状
態を、几(かぜがまえ)に止むと書いて「凪(なぎ、朝凪・夕凪)」と呼
びます。風がおさまって波の穏やかな状態も一般に凪といい、時化(シケ)
の対義語として使われます。
金融用語の「オフショア」でお聞きになることがあるかと思いますが、外
国の投資家や企業の資産管理を受け入れる金融機関や市場または地域を指し、
資産や投資活動に対する課税がないかあるいは少額である「タックス・ヘイ
ヴン」(租税回避地)とほぼ同義語として使われます。
イギリスのマン島などが代表的なタックス・ヘイブンで、沿岸から離れた
地域という意味を持つオフショアが租税回避地という意味で使われるように
なったと言います。また、金融用語における「オンショア」とは、オフショ
アに準じる経済自由地帯の意味で使用され、税金が比較的低額の地域を指し
ています。