3Q売上は会社計画を未達。株価は当面調整局面を想定
<テレビは大型サイズでやや苦戦>
10/3期3Q(10-12月)は売上809億円(前年同期比15%減)、営業利益14.7億円(前年同期は10.4億円の赤字)。テレビは中小型サイズは比較的堅調に伸びた一方、フィリップスブランドの大型がやや苦戦し、3Q売上は計画に対して約1割下回った模様。通期業績も売上で100億円程度未達をTIWでは予想するが、利益面はもともと保守的な計画のため達成できると見ている。現在の株価は来期TIW予想PER13倍台、3Q実績PBRも0.9倍台と割安感は残る。製造コスト競争力に秀でた同社の中期成長性に対する見方に変化はないものの、昨年来好業績を背景に株価が大きく上昇していただけに、減速感から当面調整局面が続く可能性が高い。
<来期1割弱の増収は可能とみる>
3Qの製品別では、映像機器が前年同期比25%減収の一方、プリンタが好調で情報機器は同49%の大幅増収。テレビは価格低下で減収ながら利益率は向上。来期は米国向けSTB(Set Top Box)の特需剥落をブルーレイ関連やホームシアター等で吸収し、テレビとプリンタの伸びで1割弱の増収は可能とみる。液晶パネルの順調な調達がポイントとなろう。
リスク要因は、米国の個人消費低迷、OEM先の業績不振、売価下落の加速、液晶パネルの安定的かつ低コストでの調達、生産の特定国依存、急激な円高の進行など。(服部 隆生)
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