ご飯に味噌汁、この組み合わせはあまりにも当たり前で、
普段その価値を考えることはあまりないのですが、言うま
でもなく日本人の食生活の基本です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%91%B3%E5%99%8C%E6%B1%81
日本人が鎌倉時代以降、一汁一菜を食の基本として毎日
味噌汁を食べ続けてきたのは、味噌が健康づくりの基本で
あることを昔の人が経験上よく知っていたからです。
ご存知の通り味噌の原材料は大豆です。大豆は栄養価が
極めて高いのですが、そのまま煮たり炒ったりする通常の
料理法では消化吸収が悪いのが難点です。
ところが、この大豆を味噌にすることにより、大豆タンパ
クが酵素によって分解されてアミノ酸となり、炭水化物も
ブドウ糖になります。
旨(うま)みが増すうえに、消化吸収もよくなって一挙
両得。そしてさらに重要なのは、味噌から大豆のもつタン
パク質やビタミンB群を取り入れつつ、味噌汁にすれば野
菜や海草、根菜などを煮て汁ごと食べるため、カリウムや
マグネシウムほか各種ビタミン、ミネラル、食物繊維を一
度にとれることです。期せずして上手に栄養バランスをと
ることができる訳です。
ちなみに、日本各地の味噌は、地域によって味や色など
それぞれの特徴がありますが、大まかに分けると主として
北関東から東北、北海道地方では辛口味噌。愛知や三重な
どでは豆味噌、京都を中心とする近畿地方では白甘味噌が
好まれ、九州、四国では甘口の麦味噌や米味噌が好まれて
いるようです。
味噌汁の丁寧な呼び方に「おみおつけ」があります。漢
字にすると「御御御付け」となるそうです。「御」を三つ
も重ねて付けるほど、日本人の食卓には欠かせない大切な
汁物というのが伝わってきます。