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円安 円売り?

菅直人副総理兼財務・経済財政担当相ら主要閣僚は26日午後、スタンダード&プアーズ(S&P)が同日、日本の外貨建て・自国通貨建ての長期ソブリン格付けのアウトルックを安定的からネガティブに変更したことについて「民間格付会社の格付けに逐一コメントすることは控えたい」(菅財務相)と冷静に受けとめる一方、今年前半に策定する「中期財政フレーム」や「財政運営戦略」などで財政再建の道筋を明確にすることが重要と訴えた。    S&Pは日本国債のアウトルックを引き下げた理由について「日本の経済政策の柔軟性が縮小しており、財政圧力・デフレ圧力を食い止める対策がとられなければ、格下げになる可能性がある」とし、「民主党政権の政策では、財政再建がS&Pの従来の予想より遅れる見込みにある」との見解も示した。  これに対して主要閣僚らは、見通しの引き下げ自体に対するコメントは避けながら、財政規律維持の重要性をあらためて強調。  具体的な取り組み策として、昨年末に基本方針を示した新成長戦略の実現や、今年前半に策定する「中期財政フレーム」と「財政運営戦略」を通じた財政規律維持をあげた。平野博文官房長官は、財政健全化に向けて「成長戦略を具体的に進めていく。中期財政フレームを策定し、財政運営の戦略を策定する。そういうことで財政健全化の道筋を示していく」と語った。  菅財務相も、こうした対応で「財政健全化の道筋を示していく努力は当然だ。きちんとすることで国際市場からの信認維持ができると考えている」と述べた。  中期財政フレームなどの策定を手がける仙谷由人国家戦略・行政刷新担当相はS&Pの対応について「いつ格付機関が評価を下げてくるか、マーケットの警戒信号と受けとめなければならない」とし、「マーケットのサインは軽視してはならない」と危機感を表明。  もっとも、格下げ回避のために、中期財政フレームの策定時期を前倒しする可能性については「1、2カ月慌てふためいてもしようがない。こういう時こそ慌てないことが重要。日本は、純債務の問題含め数年の余裕がある」と語った。    菅財務相は、今後の経済財政運営について「財政再建と景気対策の2つを実現する狭い道を常に目指して努力しなければならない」とあらためて強調した。

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