多結晶シリコンの価格交渉が難航
<上値余地は乏しいだろう>
12月に入っても多結晶シリコンの単年度契約が決着していない。価格下落が濃厚のため、3Q(10-12月)業績は厳しい模様。TIWでは、会社側通期業績予想の達成も不透明感が出てきたと考える。しかし、多結晶シリコンは今後も半導体向け、太陽電池向け、などでの増加が見込まれる。足元の状況では上値余地は乏しいと考えるが、09年9月末実績PBR0.74倍の水準は下落リスクは小さいだろう。
<多結晶シリコンの価格交渉が長引いている>
多結晶シリコンは単年度契約と複数年契約があり、単年度契約は販売数量の数十%を占める模様。09/3期は太陽電池向けが増加し、供給不足となったためスポット価格として上昇。その反動もあり値下げを受け入れざるを得ない状況のようだ。海外企業の場合は1-12月決算が主流のため、通常10月頃には交渉がまとまるのが一般的である。
<マレーシアでのプラント建設に注力>
同社はVLD法(コスト安でさらに反応速度を速める製法)は、品質面ではクリアしている模様だが商業ベースでの確認は終わっていない。現段階で会社側は2013年予定でマレーシアの6,000トンのプラントに経営資源を投入している。VLD法については10年5月に何らかのアナウンスを行うようだ。(高橋 俊郎)
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コンテンツ提供元 : 株式会社TIW http://www.tiw.jp/
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