11/3期も収益環境厳しいが、12/3期から回復に転じると予想
<株価は徐々に12/3期以降の成長を評価する展開>
当面の株価は下値を模索しながら、徐々に12/3期以降の成長を織り込む展開になると予想する。ボーイング社のB787の納入時期遅れなどの影響を受け、10/3期の内外のチタン事業は販売数量・価格の両面で大きく低下する見通し。半導体向けの多結晶シリコンの販売数量は回復しているが、チタン事業の収益悪化をカバーするのは難しい。10年度もスポンジチタンの価格下落が続く見通しであり、11/3期は営業赤字に転じる可能性がある。しかし、12/3期からは航空機の生産本格化による高品質スポンジチタンの需要拡大、半導体向け多結晶シリコンの販売拡大等で業績は回復に向かうだろう。
<10/3期の業績見通しを下方修正>
10/3期2Q累計(4-9月)の営業利益は期初計画を6億円上回る18億円を確保したものの、10/3通期の営業利益見通しを期初の31億円→10億円に下方修正。下期に入ってもスポンジチタンの販売数量は回復の兆しが見えず、減産幅を5割程度に拡大。価格が下落して棚卸資産評価損が11億円程度発生する見込みであることも下方修正要因。(佐藤 謙三)
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