【アサヒホールディングス】貴金属価格の上昇等で、10/3期…

[TIW藤根 靖晃さん]

貴金属価格の上昇等で、10/3期業績は同社計画を上回ると予想

＜株価は利益の上振れを評価する展開を予想＞
今回の10/3期の業績上方修正や、足元の金などの貴金属価格上昇に対して、株価はそれほど反応していない。しかし、貴金属価格は上方修正後の想定価格を上回って推移していることや、回収数量も回復基調にあり、10/3期の利益は上方修正後の数値をさらに上回る可能性が大きい。株価は徐々に利益の上振れを評価する展開を予想する。

＜10/3期の経常利益見通しを増額＞
10/3期2Q累計（4-9月）の売上高は前年同期比55％減の358億円、経常利益は同14％増の26億円で着地。売上高は、ほぼ期初計画通り。経常利益は、期初計画を10億円上回った。貴金属価格が想定以上に上昇したこと（在庫評価の改善含む）、選別受注やコスト削減に積極的に取り組んだこと等が上振れ要因。10/3通期の経常利益予想も14億円増額した。

＜インジウムの回収数量計画を上方修正＞
ターゲット材等に使用されるインジウムのリサイクル需要は、液晶関連業界の不振で09/3期の下期から急速に落ち込んでいたが、薄型テレビの販売増などを背景として回復に転じている。10/3通期のインジウムの回収数量を、09/3期の160トンから半減すると同社は当初想定していたが、約140トンに増額。リスク要因は、貴金属価格等の変動に加え、電子部品や液晶関連業界の好不調の影響を受け易いこと。

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