自殺幇助クリニック -ディグニタス

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自殺幇助クリニック -ディグニタス

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 2年ほど前にスペイン映画「海を飛ぶ夢」を見たとき、大いに考えさせられたことがある。映画の大筋は『海の事故で、首から下が不随となったラモン・サンペドロは、26年間をベッドの上で過ごし、ついに自ら命を絶つ決断をする。人権支援団体で働くジェネは、ラモンの死を合法にするため、弁護士のフリアの協力を仰ぐ。紆余曲折があって、最後はペドロは希望通り自らの命を絶つことが実行できた』というものだった。ペドロは自殺しようとしても首以外は動かすことができないから、誰かの助力がどうしても必要だったのだ。(これは実話に基いた映画だった。


 今年の夏、英国で似たような出来事があった。(フォーサイトの記事より)
 英国の著名指揮者エドワード・ダウンズ氏(85)と妻のジョーンさん(74)は、夏の初め、スイスを訪れてチューリッヒの小さなクリニックで致死量の睡眠薬を服用し、ともに人生の幕を下ろした。
 二人は音楽家として、バレリーナとして輝かしい経歴と幸せな結婚生活をおくっていたが、老いと病と障害が二人の人生を徐々に蝕んでいたのだった。

 今回のスイスへの旅に付き添い、妹とともに最期を看取った息子さんの話。
「二人並んで最期を迎えることが両親の望みだった。父と母は隣同士のベッドで手を繋いだまま、わずか数分で眠りに落ち、十分とたたずに息を引きとった」
 
 自殺幇助クリニック「ディグニタス」は尊厳と平安の中で自死を決意した人々を支援する非営利団体である。「ディグニタス」では入会金を払い、自殺の意思表示を表明すれば、誰でも会員になれるという。

 先のイギリスの指揮者夫妻はなぜスイスまで足を運んだのか? スイスでは1942年以降、自殺幇助クリニックの運営が法的に認められているからだ。

 わが国にはこういう法律も制度もない。誰も彼も生きることは善と信じており「自らの生死を決定する権利」が最も基本的な人権の一つとする議論はまだ始まっていない。
 本質的な「死」の議論ができないくせに、自殺をすぐ社会のせいにする甘ったれた考えの持ち主も含めて、国民的議論を望む。



 翔年は14年前に日本尊厳死協会(Japan Society for dying with Dignity)の会員になった。これは単に傷病が不治でかつ確実に死に向かっているときに、無用の延命措置を拒否するだけのもの。いわば自分のためでなく、自分がそういう状況になった時、家族や医者に難しい判断をさせるよりも、前もって自分でその判断をしておいて、実行を医者に委ねるという宣言をしているだけのものだ。

 
 翔年は自分のために「ディグニタス」のような団体がわが国でも活動できるように法整備をするべきと思う。できれば会員になる検討をしたい。


(参考)
 世界の自殺率(人口10万人当たり)
1 リトアニア   38.6人
2 ベラルーシ   35.6

8 日本      23.7
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