昭和シェルと日産、電気自動車の急速充電システム開発へ

[トロンボーンさん]

　昭和シェル石油と日産自動車は8月19日、ガソリンスタンドに設置できる電気自動車（EV）用の急速充電システムの開発を検討すると発表した。充電システム自体が太陽光発電を行い、EVの走行時だけでなく発電時のCO2排出も抑制する。昭和シェルが開発したシリコンを使わない「次世代CIS太陽電池」と日産の新型車載用リチウムイオンバッテリーを組み合わせる。

　システムが自ら太陽光発電を行うことで排出ガスを低減するほか、電力会社から供給される電力への依存を減らし、契約電力の小さなガソリンスタンドでも導入できるようにする。またリチウムイオンバッテリーに蓄電し、災害による停電時に地域の住民へ電力を供給する機能も持たせる。昭和シェルや日産は将来的にこれらの仕組みを、住宅用発電システムや大規模太陽光発電所（メガソーラー）に応用する狙い。

　システムの開発は経済産業省による「平成21年度 電気自動車普及環境整備実証事業（ガソリンスタンド等における充電サービス実証事業）」の委託事業の一環として進める方針。なお、経産省の委託事業にはすでに新日本石油、ジャパンエナジー、コスモ石油といった元売り各社も参加しており、それぞれEVを利用したカーシェアリング、”電欠”時のレッカーサービス、EV用の重整備などを行う専用の会員制度などを検証する予定。