【ＤＩＣ】10/3期2Ｑ累計利益予想を上方修正、ただし…

[TIW藤根 靖晃さん]

10/3期2Ｑ累計利益予想を上方修正、ただし通期計画には不透明感

＜実績ＰＢＲ1倍近辺だが、通期計画に不透明感＞
株価は、10/3期2Ｑ累計（4〜9月）利益予想の上方修正を好感して上昇したが、その後はやや軟調な展開だ。指標面で見れば10/3期1Ｑ（4〜6月）ベースの実績ＰＢＲが1倍近辺であり、やや割安な水準と考えられる。ただし通期計画に不透明感が強い点を考慮して、現時点ではほぼ妥当な水準と考える。

＜印刷インキの需要低迷、工業材料などは需要上向き＞
10/3期1Ｑは直前四半期比で営業減益だった。北米・欧州市場で印刷インキ需要が低調だった。海外子会社の1〜3月期分を連結していることもマイナス要因だ。ただし、工業材料事業などで高付加価値製品の需要が上向き、営業利益は想定を上回った模様だ。

＜2Ｑ累計利益予想を上方修正、通期利益予想は据え置き＞
10/3期の会社計画を修正した。2Ｑ累計の利益予想を上方修正し、通期の利益予想は据え置いた。通期の上振れも期待したいが、下期（10〜3月）計画のハードルが高く、1Ｑ営業利益の進捗率は低水準である。通期上振れには、印刷インキ需要や、サンケミカル社の収益改善動向がポイントになる。現時点では、通期計画の不透明感に注意するべきだろう。

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