ちょっとまえに「核兵器のない世界を」というオバマ米大統領のプラハ演説が話題となり、日本のマスメディアでも好意を持って受け止められましたよね。
なんとなくひっかかっていたので、この発言の真意やどういう経緯で出てきた話なのかをネットで調べてみました。
プラハ演説は、CFRすなわち外交問題評議会の政策論議を下敷きにしており、その内容に目を通すと、希望がわいてくるというよりは、結局アメリカは原子力産業の利権を独り占めしたいだけなのではないかという疑念がわいてきます。
いやはや、覚悟はしてたものの暗澹とした気持ちになってしまいました。
具体的な詳しい内容は↓のHP(機関誌『フォーリン・アフェアーズ』に載った論文「ゼロの論理」)で。
http://www.foreignaffairs.com/articles/64608/ivo-daalder-...
さらに驚くべきことですが、日本の外務省が、米政権内の反核廃絶勢力と組んで、米政府の核政策の見直しに反対しているらしいですね。
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=200907300638324
いぜんにも国連で、冷戦時代の核抑止論をふりかざして、各国にあきれられている日本のことですから、欧米の首脳陣はあの国はまたおかしなことをやっているといった印象を持ってしまうんでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=itFI87hixy0&eurl=http://kabutomo.net/%3Fm%3Dpc%26a%3Dpage_fh_diary%26target_c_diary_id%3D158398&feature=player_embedded
このあたりの詳しいハナシは池田美代子さんのブログでも言及されています。
http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/2009-07.html#20090730
この重大なニュースを今回もマスコミは報じないでしょう。
大多数の日本人はこのことを知らされていないわけです。
「ノーモア・ヒロシマ」と核廃絶を世界に向けて真剣に訴えているとするなら、マスコミは外務省をはじめとする日本政府のこうした行動をきちんと知らせる義務があると思います。
それを知っててあえて報道しないのだとすれば、それは犯罪といってもいい。
いろいろ規制がかかっているにせよ、日本のニュース番組を拝見していても、ジャーナリズムの矜持というものがあまり感じられないんですよね。
他にも、核密約やベルギーの非核法制化など、このところ核兵器に関する報道が続いています(ベルギーのニュースを報じたのは毎日新聞だけだった模様)。
海外のこうしたニュースが日本のメディアのフィルターを通さず、大衆にダイレクトに報道される日はいつになったらくるんでしょうかねー。