今年もあと1週間を残すのみとなりました。今年はいろいろあって、テレビの株式投資番組も、「アナリストも愚痴る相場」という題で、読みが外れた有名アナリストたちの愚痴を聞くことになりました。
私が選んだ今年の5大ニュースは、
(1)ロシアのウクライナ侵略
(2)アメリカナスダック市場のバブル崩壊
(3)岸田首相の資産所得倍増計画発表
(4)中国のゼロコロナ政策解除
(5)日銀の長期金利上昇容認発表
となりましたが、どのニュースが想定内で、どのニュースがサプライズになったのでしょうか。
私が一番注目したのは岸田内閣の政策運営で、2021年10月に就任以来1年経過しましたが、支持率は急低下し40%すれすれのところまで落ち込んでいます。マスコミは1年間に3人もの閣僚更迭をあげて、首相の交代を促しているようですが、自民党内からは、首相を変えようとする動きは出ていないようです。誰がなっても今の状況は与党にとって厳しい状況で、政権交代はかえって党内の結束を乱し、かっての民主党政権の二の舞となりそうです。ここは踏ん張りどころ。
さてこのような政局を前提として、現在の株価の位置と方向は……。
現在の相場は株価サイクルの天井期で、相場が大きく上下に振れやすい環境にあります。株価上昇を支えてきたハイテク情報産業も先行きの不足感が消え、上昇期の持株がしこり玉となってきました。国内産業もバリュエーション面からみて。相場を引き上げる力がありません。当面は方向感がないまま、年末特有の上下運動になりそうです。
ただ今までのアベノミクス相場で値上がりのなかった金融株や防衛産業は、次の相場の柱として見直される可能性が高いと思われます。ここはあくまで、長期投資で増益基調にあって、バリュエーションがいい銘柄を選別し、ポートフォリオの構築に専念したいところです。
狙い目の金融産業で、本命銘柄は三菱UFJ銀行。地銀は防衛費増額の恩恵を受ける地域で差が出るようです。
それでは皆様、よいクリスマスとお正月を……。