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相場は相場に聞け(その2)

皆さんこんにちは
本日のテーマは、「半導体株はなぜ上がらないか」です。
一言でいえば、半導体株を売りたい人が買いたい人より多いということです。問題は、なぜ売りたい人が多いのでしょうか。

それは今回の暴落の原因がアメリカのナスダック市場の「弾け」によるもので、これが世界的な株安の原因になっているからです。アメリカのナスダック市場は、昨年11月に16212の最高値を付けてから暴落し、直近5月4日の引け値は、12974で20%も下落しているのです。もともとナスダックを構成しているGAFAMなどは、将来の成長を織り込んでバリュエーション無視で上げていましたので、インフレによる長期金利の上昇と引き締めの金融政策の結果、バリュエーションを意識するようになったのです。あとはいつどういう条件でバブルが弾けるかでした。

最初の事件はネットフリックスです。同社の株価は今年初めから崩れ出し、当初は何が原因かわからなかったのですが、同社の最近の決算で1~3月期の売り上げが予想を下回り、将来の伸びも低迷することが発表されるや20%近い下落となったのです。更にあのアマゾンまでも、予想を下回る決算が発表されると、ナスダックの下げがバブルの弾けととらえられたのです。

ナスダックの下げで市場から逃げ出した資金は、本来債券市場に向かうはずですが、金利上昇のさなか債権を避け、一旦は原油や穀物といった市況商品に向かいました。ただ、インフレ退治の金融引き締めにより、いずれは中央銀行の懐に回収される見込みになったのでて、一度弾けたナスダックに再び金が戻ることは当分ないと考えられます。

ナスダックの弾けが半導体株にどう影響するのでしょうか。本年4月22日のテレビ番組(モーサテ)で、この問題を取り上げていました。日本のハイテク株といえば半導体製造関係が主体だったため、半導体関連株式が上がらない限り、日本のハイテク株が上昇しないというストーリーになっていたのですが……。

テレビでは半導体株が上がらない理由として幾つかあげていましたが、
(1)製造装置最大手のオランダの会社が設備を倍増させて需給緩和期待が高まった
(2)現在品薄状態になっている一部の半導体を除き入手可能となってきた
(3)ネットフリックスの株価下落が引き金となりナスダックの下降が鮮明となった
ことなどでした。

私はこれ以外に、アメリカを始めとする半導体製造後進国でも金さえ出せば、半導体の生産はできるという認識が広がったのが原因とみています。もちろん、微細な加工技術を持つ製品や特許などで保護されている半導体は別ですが、汎用性のある半導体はお金さえ出せば製造できるため、半導体製造装置の大幅な設備投資が世界各国で起こっているようです。

これにより、半導体の需給サイクルが以前いわれたように供給過剰の状態になることが見えてきました。一方ウクライナ問題で兵器に使用される半導体も半端ではないとされますが、一時的な供給不安はあっても24年ころからは、製造ラインの増加が需要を大幅に上回ることが想定されます。
そのため半導体株の上値は、売りたい人が買いたい人より多いことになります。

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