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自費出版とセルフパブリッシング(その2)

おはようございます。
気になるアメリカの相場は、ダウ・ナスダックともに大幅続伸となって一安心。日本への影響は、やはり「自分の国は自分で守らないと」でした。これは今回のウクライナ問題だけではなく、アフガニスタン撤収時にバイデン大統領が、早々に国外に逃げ出したアフガンのガニ大統領に「アメリカは自国を自分で守る意思のない国に血は流せない」でした。ウクライナが意外の善戦をしている報道に勇気づけられます。

さて、今日のお話は、「自費出版とセルフパブリッシング」で昨日の続きです。今から7年前のブログですが、状況はあまり変わっていません。ただ広告媒体として考えると、紙の本は作成時と出版時との時間差があり、株式投資の出版物の広告には向いていないようです。その辺の事情を考えてごらんください。

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自費出版とセルフパブリッシング(その2)

4~5年前、自費出版専門の出版社が倒産しましたが、原因は書店販売をうたって出版した本が、書店に並ばなかったことによる返金騒動でした。もっとも、自費出版の本が一般の書店に並べられたとしても、返品で在庫の山となり、結局は個人負担になるだけの話しですが、当時は本屋さんに並べられれば、売れると信じていた人が多かったのも事実です。

紙の本の出版が高いのは、たくさん作らなければならないからです。表紙の作成、校正、販促などの固定費が多く、紙代や印刷費用はそれほどでもないのです。1000冊も作って、売れなかったら在庫費用が大変です。家に保存しようにもスペースや重さに耐える場所はありません。

2010年ころからは、電子出版が普及してきて、表紙の作成、編集、校正などの作業を自分でこなせば、ほとんど無料で出版されるようになってきました。私も作品を電子書籍として、パソコン上で見ることができるようになったのですが……。出版した喜びがないのです。友達に閲覧するリーダーをつけて送っても、面倒だからといって見てくれません。大学や高校に送っても、紙の本でないと受け付けてくれないのです。せめて、WI-FI設備を持った図書室を作ってくれるように頼んでも駄目です。出版の壁が低くなった分、本の権威がなくなってしまいました。

もうひとつの問題点は、ジャンク本の氾濫です。紙の本では考えられないことですが、電子本はコストがかからないため、膨大な数の本が出版されているのです。もちろん電子本の出版社の大手は、紙の本と同じように値段をつけ、売れる本を出版していますが、中小の電子本出版社には、スクリーニングがありません。ワードからPDFに変換しただけのファイルに題名をつけ、そのまま出版できるのです。株式投資のSNS「みんかぶ」のブログ欄と同じ感覚の本が出版されてしまいます。

背景には、電子書籍のプラットフォームにあります。技術的な話は省きますが、パソコンで入力したファイルでは、電子書籍になっても簡単にコピーできます。そこで、電子書籍の出版社は、版権の確保や著者の権利を守るため、独自のプラットフォームを作り、この規格に合わないファイルは受け付けないことにしています。

ただ、この方法では、パソコンやスマホで閲覧することができませんので、スマホなどでも見える変換用のアプリが必要になります。このような手間がかかるため、現在、「セルフパブリッシング」をしているのは、アマゾンの「キンドル」だけです。アマゾンで出版する限り、ジャンク本はありません。楽天も、ソニーも、独自のプラットフォームで電子書籍を販売していますが、自費出版本は扱っていません。

現在、「紙の本」については、国立国会図書館法という法律があって、出版社は出版した本を国会図書館に納本することになっています。ただ自費出版については規定がありませんので、納本しても受け付けてくれないと思います。「電子書籍」には、この制度がないので、後世に残すという点から見ると問題があります。いずれ、電子書籍にも図書館が整備され、書籍が国費で管理される時代がくれば、「電子書籍」のステータスが上がると思いますが……。ただ、著作権は、紙であれ、電子であれ、自費であれ、出版されれば権利は確定され、コピペする人には法的な制裁は可能です。

以上から、「売れなくてもいいから本を出版したい人」へのアドバイスです。お金がある人は、「紙の本」の自費出版で、原稿をワードで作成し、あとは自費出版専門の出版社(イメージとしては製本所)にお任せする方法がいいでしょう。この場合、1冊あたりのコストは掛かりますが、あらかじめ「ただでも見てくれる人」を想定し、その数だけ本を作ったほうが無難です。そうすれば、在庫の保管に気を配る必要がありません。

お金がない人は、「電子書籍」を選ぶより方法はありませんが、本をたくさん出版したい人にはお勧めです。「電子書籍」は書籍というよりも、「電子ファイル」といったほうがピンときます。「セルフパブリッシング」といっているように、表紙の作成、編集、割付、レイアウト、校正、電子化技術などをすべて自分でやる必要があります。この作業を、外部委託する方法もありますが、10万円ほどの費用がかかります。出版物を再編集することも容易なので、あとで見直して、訂正箇所を修正することもできます。

出版社(イメージとしては本屋さん)は、アマゾンの「キンドル」以外のところは使えません。図書館の整備、検索、販売数の管理、ロイヤルティ支払い方法、どれを取ってもアメリカでの経験が生かされています。楽天もソニーも今のところ、自費出版はやる気がないようです。それ以外の中小は、出版しても名だけで、後世に残すという趣旨からはお勧めしません。いずれにしろ、売れることなど夢にも考えないことです。なにしろ、「ただ」の情報が氾濫している時代ですから。

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