前回はすみませんでした。
新たに日経先物225ラージのデータを1990年から2008/11まで取得し、曜日別の戦績を調べました。
条件は前回と同様。ただし決済条件はエントリーの翌日の終値。つまり丸々2日保有することになります。これが私の使用しているツールでの最短決済期間なので、こればかりはどうにもなりません。
曜日/エントリー:トレード数/勝率/平均損益/PF/最大DD(%)
月/買い:872/52.41/389/1.05/-47
火/買い:933/50.27/-1380/0.86/-147
水/買い:936/51.82/1056/1.13/-41
木/買い:935/51.76/-686/0.93/-105
金/買い:933/48.87/-2042/0.83/-218
月/売り:876/50.11/-350/0.96/-70
火/売り:940/52.34/1460/1.17/-27
水/売り:943/50.27/-813/0.91/-124
木/売り:942/50.32/935/1.11/-35
金/売り:939/52.29/1794/1.18/-40
平均損益上位
1.金曜売り
2.火曜売り
3.水曜買い
最大DDワースト上位
1.金曜買い
2.火曜買い
3.水曜売り
考察:個人的には火曜売りの最大DD-27%がすごいと思いました。ついで木曜売りもなかなかの好成績。
金曜売りは最大DDが-40%にも関わらず平均損益が1794でトップ。ただし週明けの、さらに引けまで保有しなければならないのでリスクは高めだと思います。
にも関わらず最大DDが-40%と低水準なのが個人的には???です。
ここで前回の火曜売り、水曜買い、金曜売りについて見てみます。どれも結果は良好なので、別に前回の結果でもよかったようです。
あとは月曜日はどっちつかずで、木曜は売りが優勢であると思います。
まとめると
月曜は買いの方が優勢だが、一概には言えない
火曜は売りで安定+利益
水曜は買いで比較的安定
木曜は売りで比較的安定
金曜は売りで比較的安定+利益最重視
となるようです。
ここで考慮しなければならない点は売りの方が優勢になっている点についてです。
それもそのはず、1990から2008にかけて30000円台の先物225の価格が8000円台まで落ちたからです。
ということはこれからしばらくは金曜売りをしたからといって期待値通りの結果が出る可能性は低いと考えられます。
とりあえず上昇中であった1993-1995と2003-2006について売りの戦績を見てみます。
1993-1995
火/売り:149/53.69/489/1.06/-22
木/売り:147/51.02/326/1.04/-25
金/売り:147/59.18/3088/1.36/-16
2003-2006
火/売り:199/48.74/5/1.00/-14
木/売り:200/42.00/-2395/0.61/-52
金/売り:199/45.23/-613/-0.91/-35
PFがそこまで悪くはなりませんでした。
気になったのが2003-2006木曜売りの最大DD-52%です。
1990-2008にすると最大DDが-35%になるはずが期間を短期にすると-52%になるのが???でした。
それはどうやら初期資産を最終的な資産が上回った場合、最終的な資産を元に最大DDを決めるらしく、期間が長い場合、資産が増える影響で最大DDを%表示すると数値自体が小さくなる現象が起きてしまうのです。実は金額ベースでは1990-2008と2003-2006では最大損失額は1990-2008の方が大きくなります。
この問題を解決するには最大DDを金額ベースで書く必要がありそうです。
そこで最大DDを資金100万スタートとしてそこからの下落額から%表示に調整します。つまり最大損失額が-20万なら最大DDを-20%とします。
月/買い:-47
火/買い:-147
水/買い:-96
木/買い:-114
金/買い:-218
月/売り:-103
火/売り:-58
水/売り:-152
木/売り:-72
金/売り:-70
結構な最大DDになりました。
次に水曜買いについて下落基調相場での結果を表示します。
1990-1992
水/買い:148/54.05/4027/1.36/-48%(修正済)
1996-2002
水/買い:350/48.29/-1837/0.82/-96%(修正済)
2007-2008
水/買い:95/49.47/536/1.06/-24%(修正済)
1990-1992は38000から17000台に暴落した期間ですが、なぜかプラスになりました。意味が分かりません。
他の期間でも検証します。
1993-1995
水/買い:149/57.72/4322/1.76/-17%(修正済)
2003-2006
水/買い:201/52.74/597/1.11/-21%(修正済)
大体相場と損益の方向が一致しました。これはつまり相場の上昇に伴う利益が大半を占めているという意味で、曜日別というファクターでの優位性があまりないことを意味するのだと思います。
あとはちょっと上昇基調、下落基調を適当に見てしまった感はあります。実は1999年は下落基調に入れていますが、13520→18830と上昇している年度でした。
まとめ:
細かく見ていくと相場の向きと損益の方向はほぼ一致しました。その中でもあまり相関の低かった曜日が火曜の売りです。
つまり、曜日別で見た場合、火曜日売りの水曜買いが最も曜日の影響を受ける可能性が高いということです。
最大DDも最も低い数値ですから、火曜売りと他の指標を組み合わせることで良好な結果が得られるストラテジーを作成することが可能になると思います。
個人的にはもっと多くの曜日でも曜日別ファクターの恩恵を受けられるようにしたかったです。
それをするには市場の動きと損益の間の相関関係を細かく見なければならず、面倒なので今回は省略します。