映画ずきのしんちゃんさんのブログ
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NYふたたび下落、頭重く
14日の日経平均は、8462.39(+223.75)と上昇した。11月7日の直近安値はきってしまったが、なんとか10月10日の安値8115をきらずに反発し、左肩にあたる10月10日の安値8115をきらなかったので、さしあたりはなお10月28日の安値6994をボトムとする戻りのトレンドを維持することができた。しかし前日のNYをうけたのに上値が重い。下降する基準線8503にぴたりと頭をおさえられて上髭をつけている。日足のRCIは下降局面にはいっており、MACDもマイナス圏でシグナルをきりそうになっていて、目先かなり下降圧力が強い。週足をみると、10月以来、8600円台をトライしつつ、みなきれいに上髭になって押し戻されていることが分かる。週足でも下降する週足転換線のかなり下に位置しており、中期的には自律反発もまだ終わっていないという様相で、中期的には本格的な戻り相場という段階にもまだはいっていない。だが下値も8100円台をなかなかきらないようになっており、週足RCIは底から反発し始めているから、底値がかたまりつつあるという期待はもてそうだ。もっとも月足をみると、長期トレンドをかなり正確に写す月足RCIがまだ下降中。まだ下をみる可能性はあり、底値がきちんと確認できたというには早いようだ。なお数ヶ月は少なくとも下値をうろうろする可能性が高い。最大の問題は、6994円の安値が一番底かどうかだが、きちんと底がはいるには、少なくとも月足で大きな陽線がたつ必要があるだろう。残念ながらまだその気配はない。安値圏だが、底は固まっていない、というところだろうか。
さて、14日のNYダウは結局8497.31(-337.94)と大幅下落。前日のNYがあまり根拠なくあげた感じがあったのに対して、小売売上高が過去最大の落ち込み2.8%を記録したことを嫌気して引けにかけて大幅に下落。水準としては、前日の大幅な上昇でせっかく回復した基準線8838、転換線8809を再び割りこんでしまった。10月27日の安値8143を11月13日にざらばで更新(7965)したものの、10月10日の最安値7882の手前でとまって大きく上昇し、今日の下げもまだ昨日の上げの半分程度をはきだしたところなので、まだ一応は目先の上昇トレンドは維持している。だが基準線は横ばいだが、転換線は下向きで基準線を切ってくるようになっており、日足のRCIも下向きなので、下降の圧力は強い。今後13日の安値7965が守りきれないと、最安値7882ドルの確認の動きになることになる。週足も転換線9682基準線10509の遥か下で下降トレンド。ただ今週は長い下ひげをひいており、8400円以下にはなかなか下がらない抵抗帯もできているようであり、週足のRCIも底打ちの兆しがある。月足RCIもまだ底をうっていないので、下値不安が残っているが、下値は固まりつつあると期待したいところだ。だが一方ナスダックは、1516.85(-79.85)-5%とダウよりさらに大きな下落をみせた。ナスダックは、10月24日の安値1493を11月13日に更新(1428)してしまったため、上昇トレンドは完全に崩れてしまっている。週足は下ひげを出しており、RCIは上昇しはじめているが、MACDは下降しており、ダウより形はかなり悪く、底値模索の段階とみなければならない。このナスダックをみると、ダウの動きも楽観できない。もしこのまま東京が昨日大きく下げたNYダウの後追いをするのであれば、11月13日の安値をきってしまう可能性が高い。そうなれば、10月28日の最安値6994が下値かどうかを改めて確認するという厳しい局面に入ることになる。
株に比べてドル円は、今のところ動きが乏しく、97円台。基準線97.50、転換線97.23の近辺である。もっとも日足RCIはドル安方向に下降中、週足月足ともに、基準線、転換線の下(ドル安方向)なので、中長期トレンドは明確にドル安円高になっているため、状況次第ではまたドル安円高を試す可能性があることは警戒すべきだろう。
ポールソンが不良債権買取をやめるといいだしたのは、おそらく自動車産業ノンバンクなどの救済に資金をあてるためなのだろう。しかしきちんと不良債権の額を確定し、市場から切り離さないと金融不安はきちんと払拭できないのではないか。危機を乗り越えるためのG20も、伝えられているように新興国と先進国の対立が表面化したり、ドル基軸通貨の体制に対して、フランスなどが疑問を呈したりすると、ドルへの信認が大きく揺らぐ危険をはらんでいる。ブッシュ政権のやりかたにオバマ次期大統領が距離をおいているのも、いやな兆候である。市場の立場からすると、将来はともあれ、当面はまずドルを安定させて危機をのりきる仕組みがきちんと確立されることが必要だ。だがレイムダックのブッシュにそれができるかどうか。漫画ばかり読んで漢字もちゃんと読めないどこかの国の首相にも、あまり期待できそうにない。G20が、危機を乗り越える結束を演出できるかどうかかなり心配だ。もしうまくいかないと、失望売りを誘いかねない気配である。
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