1. 2024年3月期第2四半期の業績概要
酒井重工業<6358>の2024年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が16,785百万円(前年同期比12.7%増)、営業利益が1,966百万円(同84.2%増)、経常利益が2,109百万円(同92.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が1,534百万円(同87.4%増)となり、期初計画(売上高16,100百万円、営業利益1,300百万円)を上回った。
売上総利益率は29.9%(前年同期は25.7%)と大きく改善したが、主に国内外における価格改定による収益構造改革の進展や輸送費の落ち着き、円安効果などによる。これに増収効果も加わり売上総利益は5,012百万円(前年同期比31.2%増)となったが、一方で販管費は同10.6%増とほぼ予算内に留まったことから、営業利益は大幅増益となった。
営業利益の増減要因を分析すると、増収による増益が486百万円、原価率の改善による増益が704百万円、販管費の増加による減益が291百万円(内訳は人件費150百万円増加、技術研究費38百万円増加、宣伝広告費12百万円増加、その他費用90百万円増加)であった。
2. 地域区分別の動向
地域区分別では、国内は国土強靭化加速化対策を背景として堅調な販売が継続し売上高は前年同期比3.7%増の7,447百万円となった。
海外では、主要な市場における建機需要の回復が進んだことに加えて円安効果もあり、売上高は9,337百万円(同21.1%増)と堅調に推移した。このうち北米は、好調な建設投資を背景として市場そのものが拡大していることに加え、代理店開拓の効果や価格改定の浸透もあり売上高は4,511百万円(同36.4%増)と大幅増収となった。
アジア向けは、インドネシアでは需要回復が進み堅調に推移したものの、中国の減速は継続しており、インドネシアを除いたASEAN市場で成長鈍化の兆しが見られたことから、売上高は3,973百万円(同3.6%減)となった。その他(アフリカ・オセアニア・中南米等)は、アフリカ向けODA案件が実現し、853百万円(同202.0%増)となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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