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2021/06/23 - 早稲アカ(4718) の関連ニュース。■今後の見通し2. 中期経営計画(1) 基本戦略早稲田アカデミー<4718>は2021年1月に4ヶ年の中期経営計画を発表した。「子どもたちの未来を育む 独自の価値を提供し続け 教育企業No.1を目指す」ことを企業目標とし、合格実績戦略を基本戦略として推進していく計画だ。合格実績戦略とは、「本気でやる子を育てる」という同社の教育理念を徹底実践することを起点に、生徒の本気を引き出す授業によって成績向上と志望校への合格を実現し、その結果、顧客満足度を高めて地域での評判を獲得し、塾生数の増加によって収益を拡大していくというもので、これまで同社が継

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早稲アカ Research Memo(7):中期業績目標を上方修正、2024年3月期に過去最高業績を更新する見通し(1)

配信元:フィスコ
投稿:2021/06/23 15:07
■今後の見通し

2. 中期経営計画
(1) 基本戦略
早稲田アカデミー<4718>は2021年1月に4ヶ年の中期経営計画を発表した。「子どもたちの未来を育む 独自の価値を提供し続け 教育企業No.1を目指す」ことを企業目標とし、合格実績戦略を基本戦略として推進していく計画だ。合格実績戦略とは、「本気でやる子を育てる」という同社の教育理念を徹底実践することを起点に、生徒の本気を引き出す授業によって成績向上と志望校への合格を実現し、その結果、顧客満足度を高めて地域での評判を獲得し、塾生数の増加によって収益を拡大していくというもので、これまで同社が継続して取り組んできた戦略となる。

進学塾が生徒を獲得するための戦略としては、客観的な判断基準となる難関志望校への合格者数を多数輩出することが重要テーマであり、いずれの進学塾でも取り組んでいることだが、同社は早稲田アカデミーならではの独自価値「ワセ価値」の提供により、他塾との差別化をより明確にしていく戦略となっている。「ワセ価値」とは、本気でやる子に育つことで、学力伸長・志望校合格だけでなく、前向きな人生を歩む素地が得られる価値の提供を言う。志望校への合格はもちろんのこと、その後の豊かな人生を送る礎となる姿勢と能力(前向きな思考、チャレンジ精神、問題を発見し解決する能力、困難を乗り越えやり抜く能力等)を早稲田アカデミーに通塾することによって育み、そうした能力を身につけた卒塾生を多数輩出することで、社会貢献につなげていくことを目指している。

(2) 市場環境の変化と中長期ビジョン
教育産業・学習塾業界を取り巻く今後の環境変化としては次頁の3点をポイントに挙げている。

a) コロナ禍がもたらした社会変容として、公教育サービスへの不安から進学塾ニーズが高まり、Web(オンライン)を活用した教育サービスの需要が拡大する。
b) 教育改革と国際化をテーマに、大学入試改革や新学習指導要領の導入、英語教育改革が進んでおり、進学塾に求められるサービス内容も変化する。
c) SDGsへの取り組み等に関心が高まるなかで、社会的価値観のパラダイムシフトが起こり、付加価値への期待が高まる。

こうした環境変化を踏まえながら、同社では中長期ビジョンとして、「合格実績戦略」と「ワセ価値」を両輪として、既存事業の強化と新規サービスの創出に取り組み、業容の拡大と学習塾業界でのシェア拡大を図っていく戦略となっている。

(3) 業績数値目標
中期経営計画における業績数値目標については、2021年3月期の業績が計画を上振れて着地したことから、1月に発表した数値を5月に修正発表している。最終年度となる2024年3月期の売上高は290.8億円(当初277.0億円)、経常利益は17.1億円(同15.1億円)とし、過去最高を更新する見通しだ。足元の生徒数の拡大を受けて、従来目標よりも1年から1年半前倒しされた格好となる。

売上高の年平均成長率は4.5%だが、2023年3月期以降は2.6%成長となっている。2020年3月期までの直近3年間の単体ベースの年平均成長率が5.1%だったこと、2021年夏に新規校を3校、2023年に4校開設する予定であること(2021年3月期末の早稲田アカデミー校舎数は153校)、既存校の移転・増床リニューアルなどを積極化していくことなどを考えると、なお上振れ余地があると弊社では見ている。

また、売上高、経常利益は過去最高を更新するが、経常利益率に関しては5.9%と過去最高だった2019年3月期の6.5%の水準には若干届かない計画となっている。経常利益率を低い水準で見ている理由として、人件費率の上昇(処遇改善による平均給与の上昇とサービス品質の向上を目的とした講師数の増加)と、オンライン英語講座等のオンライン教育サービスの開始に伴う外注費、並びにインフラコストの増加(年間数億円の負担増)が挙げられる。ただ、一方でDX化への取り組みをサービス面だけでなく、業務面でも推進していく予定になっており、DX化に伴う業務効率化、生産性の向上や、ブランド力の向上による広告宣伝費の効率化が進めば、経常利益率に関してもさらに上昇する可能性はある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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配信元: フィスコ

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