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2021/07/12 - テラスカイ(3915) の関連ニュース。■今後の見通し1. 2022年2月期の業績見通しテラスカイ<3915>の2022年2月期の連結業績見通しは、売上高で前期比18.1%増の13,159百万円、営業利益で同31.2%減の536百万円、経常利益で同32.9%減の523百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同91.6%減の206百万円と増収減益を見込んでいる。クラウドシステムの導入・構築需要は依然強く、売上高については2ケタ成長が続くものの、前第4四半期に新設したテラスカイ・テクノロジーズやリベルスカイの創業赤字、コロナ禍で休止状態だったタイ子会社の稼働開始を前提とした立ち上げ負担増、

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テラスカイ Research Memo(8):22年2月期は子会社の先行投資負担を織り込み、保守的に増収減益で計画

配信元:フィスコ
投稿:2021/07/12 15:28
■今後の見通し

1. 2022年2月期の業績見通し
テラスカイ<3915>の2022年2月期の連結業績見通しは、売上高で前期比18.1%増の13,159百万円、営業利益で同31.2%減の536百万円、経常利益で同32.9%減の523百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同91.6%減の206百万円と増収減益を見込んでいる。クラウドシステムの導入・構築需要は依然強く、売上高については2ケタ成長が続くものの、前第4四半期に新設したテラスカイ・テクノロジーズやリベルスカイの創業赤字、コロナ禍で休止状態だったタイ子会社の稼働開始を前提とした立ち上げ負担増、Quemixの開発費、人材採用や教育費の増加など、中長期的な成長に向けた投資が先行することが減益要因となる。

人員採用についてはグループ全体で前期比約2倍の180名程度(単体の新卒採用38名含む)を予定しているが、採用が予定通り進まない場合には、費用減少要因となる。また、タイ子会社についても日本から赴任予定の子会社社長がまだ出国できない状況にあり、本格的に事業活動を開始する時期については未定のため、前期と同様に費用が計画を下回る可能性がある。コロナ禍という状況もあり、タイについては焦らずにゆっくり進めていく方針のようだ。このため、前期と同様に会社計画は保守的に策定しているものと思われ、会社計画を上振れする可能性は十分あると弊社では見ている。

(1) 事業セグメント別売上見通し
ソリューション事業については、前期比19.4%増の11,446百万円となる見通し。企業のDXの取り組みが活発化するなかで引き続き、クラウドシステムの導入支援やERPシステムのクラウド移行案件等の伸長が見込まれる。一方、製品事業についても前期比9.1%増の1,713百万円と増収に転じる見通しだ。フロー収入については前第1四半期で寄与した大型案件が無くなるほか、新規案件も殆ど見込まない保守的な前提で減収と見込んでいるものの、ストック収入が契約件数増加により前期比35.3%増の1,509百万円と大きく伸長することが増収要因となる。特に「mitoco」の伸びが寄与する見通しとなっている。ストック収入の増加により営業利益も増益に転じる見通しだ。

(2) 子会社の見通し
a) テラスカイ・テクノロジーズ
2022年2月期の事業計画のなかで、大きなポイントの1つとなるのがテラスカイ・テクノロジーズである。クラウド人材が慢性的に不足するなか、こうした課題を解消するため新設した会社で、第2新卒や社会人等の未経験者を積極的に採用し、同社の顧客に対して、クラウドシステムの運用・保守人材を中心に派遣していく予定となっている。2021年5月に人材派遣免許、6月に人材紹介免許を取得し、初年度年間約100名の採用を目標としている。

派遣を行えるようになるまでの育成期間は数ケ月を要し、その間は親会社のテラスカイが今まで実施してきた教育プログラムを活用し、主にSalesforce分野での認定資格の取得を目指していく。このため、テラスカイ・テクノロジーズについては、当初2年間を先行投資期間とし、通年で収益貢献し始めるのは3年目以降となる見通しだ。

未経験者にとっては、入社後の教育プログラムがしっかりしており、Salesforceの認定資格を取得できることもあり、比較的採用は順調に進むものと弊社では見ている。この取り組みが軌道に乗れば、同社が抱えていた人材不足の解消につながる可能性があり、今後の動向が注目される。

b) リベルスカイ
リベルスカイは、クラウドのビッグデータ・AI利活用を推進するコンサルティング会社として設立された。クラウドのビッグデータ・AI利活用で最も利用されているのが、低コストかつ高速処理性能を有しているGCPの「BigQuery」であり、今後は「BigQuery」の導入支援を中心に展開していくことになる。人員は6月現在は10名強となっている。AI分野のノウハウも必要なため、2月に子会社化したAIプラットフォーム開発を行うアイフォーカス・ネットワークとも連携しながら事業拡大を図っていく戦略となっている。ビッグデータ・AI分野については需要も旺盛なことから、早晩収益貢献するものと予想されるが、2022年2月期については若干の営業損失で計画している。

c) アイフォーカス・ネットワーク
アイフォーカス・ネットワークはAIプラットフォーム「ENOKI」を自社ブランド及びOEMで提供している。日系高級車のカーナビゲーション向けAI会話機能の一部として採用されるなど、技術力は高く評価されている。人員は5名程度の会社で、2021年10月からはテラスカイの営業力を活用して販売を強化していく予定となっている。

d) BeeX
BeeXに関しては、SAPシステムのクラウド移行支援案件を中心に引き合いが旺盛で、人材不足が続いている状況に変わりない。SAPの既存システムの標準サポートが2027年に終了することが背景にある。国内のSAPシステム導入企業は約4千社あり、これら企業は2027年までに既存システムを後継システム(SAP S/4HANA)に移行するか、SAP以外のERPに切り替える必要がある。SAPの後継システムはオンプレミス、クラウドの両方に対応しており、すべてがクラウドに移行するわけではないが、クラウド比率が現状より上昇するのは間違いなく、クラウド移行支援で国内トップの実績を誇るBeeXにとっては少なくとも2027年までは繁忙状況が続くものと弊社では見ており、人員体制の強化が今後も課題となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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配信元: フィスコ

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