3. 次期中期経営計画について
2021年9月期を最終年度とする中期経営計画「ACCEPT2021戦略」では、細胞加工業の事業構造改革に取り組み、品川CPFでの効率的な製造体制を確立した。2019年9月期にはセグメント利益89百万円の黒字化を達成したものの、2020年9月期~2021年9月期はコロナ禍長期化の影響で損失を計上した。一方で、注目のCDMO事業も芽吹き始めた。
現在、次期中期経営計画(ポスト「ACCEPT2021戦略」)は経営陣と戦略スタッフが検討中である。また東京証券取引所の市場再編(市場区分の見直し)に伴い、マザーズ取引市場に属する同社も、「事業計画と成長可能性」(2021年12月3日付で適時開示)を提出し、「グロース市場」を選択した。これは、新中期経営計画が“実現性のある戦略を確実に実行・効果を上げる”マネジメントシステムとして機能しているか評価されるものである。
4. 患者の利益を考えたプロモーション(啓発)活動
同社は、ここ数年間継続してメディアを通じて「がん免疫細胞治療」に関する啓発活動を行っている。同社は、がん治療従事者(医療機関や治療薬メーカー)として、がん患者が自身にとって最善の治療法を受けられるよう、医師や患者に向け「がん免疫細胞治療」に関する正しい知識・情報提供に努めている。
5. 「カラダの免疫力」を高め、健康・長寿社会を実現する
厚生労働省では「健康寿命」「長寿社会」に向けて、多様な健康・医療政策を打ち出している。同社は健康・長寿のカギとして常に免疫機能を高めておくことが肝要と考えている。同社のコア技術「免役細胞」はこうした「健康・長寿社会」の本格的な到来で、ますます重要性が高まっていると言える。「カラダの免疫力を高め、『健康・長寿社会』を実現する」ことが同社のパーパス経営となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)
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