多少弱くとも、時給次第で利上げ観測強まり、ドル円上昇へ・・・・・
しかし、現在、失業率が完全雇用を示す領域まで低下している事や、労働参加率が改善しない事もあり、余剰の労働力自体が少なくなっているとの見方も強まっています。
この点を勘案してか、11月5日に、ロックハート・アトランタ連銀総裁は、「月間平均20万人を超える雇用の伸びは景気回復局面では持続不可能であり、10万━12万5000人の伸びで十分」と述べています。
それ故、10月雇用統計でも、NFP20万人超増といった強い数字が出る可能性は低く、15~18万人増程度の数字が出れば、十分強いと判断出来るかもしれません。
一応、NFPの市場予想は18.5万人増ですから、それより低い数字が出れば、瞬間的にドルが売られる局面が見られるでしょうが、余程低い数字でなければ、相場が落ち着けば、ドルを買い戻す動きが強まるものと思われます。
又、平均時給の伸びは今後のインフレ率押し上げと関連性が高い為、今月も市場が注目するものと思われます。此方の予想は、前月比+0.2%となっています。
12月FOMCまでには、12月4日に、もう一度、11月雇用統計の発表が控えています。この為、今回の数字を以て、利上げが決まるとは云い切れません。
しかし、NFPは、多少低い数字でもノーマルな状態だと市場が納得すれば、時給の伸びを見つつ、或る程度は12月利上げ開始の織り込みを強め、ドル円は再び、124円付近まで上げ幅を拡大するかもしれません。