子会社の株式売却は「株主還元策」を睨んでか?
*6/23 追記
板の薄い銘柄の為、株価変動幅が大きくリスク面で注意が必要となる値動きだが、明日24日(水)の株主総会で子会社の株式売却で得た売却益をどう使うのか? 同社のリリースには注目しておきたい。
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■今回の注目銘柄■
・セブンシーズHD(3750)
海外の投資家からは日本は遅れていると言われてきたコーポレートガバナンス・コードが政府の成長戦略の一環として今月から適用された。
これにより、上場企業は継続成長と企業価値の向上を図ることに重きを置き、基本原則として「株主の権利・平等性の確保」、「適切な情報開示と透明性の確保」、「株主との対話」などが求められる事になり、今週は株主総会シーズンがヤマ場を迎えるので、各企業の対応や物言う株主(アクティビスト)の発言などに注目が集まっている。
その中で、明日24日(水)午前10時に株主総会を控えているセブンシーズHD(3750)の話題性に注目してみたい。
2004年にゼィープラスの持株会社として設立し、債権回収と地方タクシー向けカード決済システムを現在の事業の柱とする同社。
大株主には昨年、アコーディア・ゴルフ(2131)の株主総会でゴルフ場を400億円以上売却し、配当を含め200億円以上の株主還元を実施させた事で物言う株主として市場の注目を集めた旧村上ファンドの運用責任者が代表を務める投資会社「レノ」だけで無く、「村上世彰氏」も名を連ねているのは注目せざるを得ない。
その理由として、レノが大株主に登場し、株主還元策や買収防衛策を巡るやりとりで注目を集めてきたヨロズ(7294)が年初から3割高い水準まで堅調に株価をあげてきたが、14年3月期に約10%だった配当性向を前期に20.1%に上げ、今期は更に35.1%まで引き上げる計画を掲げた背景には「レノ」の存在があったとからと市場関係者では多く囁かれているようだ。
セブンシーズHDは「収益の柱の一つ」である地方タクシー向けカード決済システムを取り扱う子会社の株式売却を6月9日に発表しているが、これは明日に控えた株主総会にて「株主還元策を睨んで?」それとも、「売却益を今後の新事業展開に充てがう?」といった話題性を内包しているだけでも十分期待出来よう。今後の動向に注目しておきたい。
本村