雇用弱含みなら米経済停滞懸念へ・・・・・
唯、3月以降は天候の回復もあり、消費者信頼感指数等は強めの数字になっており、今後の米経済が再びしっかりとした足取りを取り戻せるのかどうか、市場はそれを見極めたいと思っている様です。この為、今夜発表される3月雇用統計が、2月までの数字同様、雇用情勢改善傾向を踏襲しているかどうかが重要視されそうなのです。
非農業部門雇用者数の市場予想は前月より、落ち着いた数字である24.5万人増。この数字は22~27万人のレンジに留まれば、ほぼ予想通りとして、相場への影響は限定的なものに留まるものと思われます。それ以上に強い数字やそれ以下の弱い数字となった場合には、一時的にドル買い、ドル売りのどちらかに振らされ、他の数字を見て総合的な判断を行う事となります。
失業率の市場予想は5.5%で、前月から横ばいの予想です。失業率が横ばいでも、労働参加率が上がっていれば、質的には改善と見なされ、逆に労働参加率が下がっていると、質的には悪化と見なされますので、この数字はペアにして判断しなければなりません。
そして、イェレン議長が雇用の質的な局面を重視している為、今回も時給の伸びへの注目度は高いままとなります。市場予想は前月よりも少し強い+0.2%となっていますが、これを上回る事になれば、先週からかなり後ずれとの予想になっている利上げ開始時期が、再び、前倒しされ、ドル円を押し上げる支援材料と見なされるものと思われます。