ここ数ヶ月の傾向は示しているが・・・・・
さて、2月分は当初の予想が14.9万人に対し、実際の数字は2回の改定を経て22.2万人となり、当初の予想との差は7.3万人となりました。そして、3月分は予想が19.2万人で2回の改定を経た数字が20.3万人で、その差は3千人、4月分は予想21.8万人で2回の改定を経て30.4万人となり、その差は8.6万人でした。更に、5月分は予想21.7万人に対し、1回目の改定を終わった段階で22.4万人となっていて、その差は9千人となっていて、6月分は予想21.5万人に対し、速報ベースで28.8万人となり、その差は7.3万人となっています。こうして見ると、1ヶ月毎に、予想をかなり上回る強い数字と、予想に近い数字が交互に出ている事となります。
別に、この事象はたまたま起こっているだけなのかもしれませんが、ここまで規則性が見えて来ると、今回も同じ様な傾向になるのではないかと勘繰りたくなります。そうなると、今月は、市場予想に近い数字となる可能性が高いのかもしれませんから、為替市場の当初の反応はそれ程、大きなものとはならないかもしれません。
一方、3月以降の為替市場の反応を振り返ってみますと、ドル円に関しては雇用統計後の高値が、その月の高値となる傾向がありました。しかし、この動き、今月に関しては、昨日のドル急伸により、続かなくなりました。これはもしかすると吉報かも知れず、今回は、予想に近い数字となれば、ドルの堅調地合いが維持される展開が期待出来るかもしれません。但し、もし、非農業部門雇用者数が、これまでパターンを外れて、強めの数字となってしまうと、米国株式市場で高値警戒感が強まっているだけに、早期利上げ観測を更に強めて、株安・円買い戻しの動きが強まってしまい、結局、その後はドル円が反落する局面となってしまうかもしれません。