ドル円は堅調な地合い維持へ・・・・
しかし、今四半期に目を向ければ、米国は悪天候の影響を脱して、かなり強めの成長経済への回帰が期待できるのに対し、我が国では、増税の影響と、駆け込み需要の反動で、相当な景気の落ち込みが懸念されており、彼我の成長率見通しの差が今後、ドル高・円安に影響する可能性も高まるものと思われます。
そして、我々の目に、米国が強めの成長経済へ回帰しつつある姿を、先ず見せてくれるものとして、今夜発表の米・4月雇用統計は重要な数字となりそうです。既に市場予想も非農業部門雇用者数が21.8万人増、失業率が6.6%に低下となっており、昨日発表されたISM製造業景況指数の強さや内容を吟味すれば、予想を上回る数字となる事すら、容易に期待出来ます。
但し、4月雇用統計が余りに強すぎる数字となると、今後のFRBの政策姿勢が一段とタカ派的となり、米国株に特有の、「セル・イン・メイ(5月に売れ)」の流れを助長するとの懸念につながるかもしれません。そうなると、唯でさえ軟調な地合いの目立つ日本株を、一段安に引きずり降ろす事にもつながりかねず、「リスク・オフ」となって、円を買い戻す動きが強まらないとも限りません。FX投資家にとっても、時節柄、株価の動向には、いつも以上に注意を払う必要がありそうです。