フォーラムエンジニアリング、売上高、各利益ともに前年比2桁増と好調 人材派遣事業の稼働者数増加と単価上昇が奏効
INDEX
佐藤勉氏:本日は、2025年3月期第3四半期の決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。代表取締役兼社長執行役員の佐藤です。本日は、スライドに記載の3つの内容についてご説明します。
【連結】2025年3月期 第3四半期決算概況
2025年3月期第3四半期の決算概況です。売上高は260億5,200万円で前期比10.9パーセントの増加、営業利益は34億1,700万円で前期比41.1パーセントの増加、親会社株主に帰属する当期純利益は23億3,000万円で前期比42.7パーセントの増加となりました。
通期業績予想に対する進捗率は、売上高が75.3パーセント、営業利益が85.4パーセント、親会社株主に帰属する当期純利益が85.5パーセントと、順調に推移しています。
【各社別】2025年3月期 第3四半期決算概況
各社別の決算概況です。フォーラムエンジニアリングは、売上高が260億3,600万円で前期比10.8パーセントの増加、営業利益は37億100万円で前期比45.1パーセントの増加となりました。
コグナビインディアは、売上高が1,500万円、営業利益がマイナス2億7,900万円となりました。各社別の内容については、この後詳しくご説明します。
【連結】税引前利益 前期との比較
税引前利益の項目別前期比較です。派遣事業は、稼働者数の増加と派遣単価の上昇により10億4,100万円の増益となりました。「コグナビ新卒」を含むコグナビサービス事業は、2,800万円の増益です。
また、国内販管費は経費の見直しを行い、7,500万円の増益となっています。サービス開始から2期目になるインド事業はマイナス1億5,100万円となっていますが、前期比10億5,100万円の増益となりました。
【連結】2025年3月期 通期業績予想
2025年3月期の通期業績予想です。前回の決算発表で上方修正した計画どおりで変更はありません。売上高は346億円で前年比10.6パーセントの増加、営業利益は40億円で前年比32パーセントの増加、ROEは20パーセントとなります。
cognavi Vision2026(中期経営計画)
中期経営計画「cognavi Vision2026」の進捗です。前回の決算発表で中期経営計画2期目および3期目の計画数値を上方修正しましたが、この計画数値に変更はありません。3期目となる2026年3月期は、売上高387億円、営業利益48億円、営業利益率12.4パーセント、ROE23.5パーセントの計画となります。
cognavi Vision2026 成長シナリオ
国内各事業サービスの状況についてご説明します。まず、中期経営計画「cognavi Vision2026」の成長戦略についてご説明します。
現在、スライドに記載の5つの事業を展開していますが、前期からは赤丸で示した3つの事業に経営資源を集中しています。来期からは、4のコグナビカレッジ事業がコグナビ新卒事業と連携できることから、こちらも注力事業に追加します。
①稼働人数
主力事業である、エンジニア派遣事業の「コグナビ派遣」についてご説明します。
第3四半期までの累計稼働人数は、期初から212名増加し、4,492名となりました。今期の計画は4,700名でしたが、中途採用計画は順調ながら新卒採用数の減少と退職人数の増加から、計画には届かず、期初から300名増加の4,580名となる予定です。
①エンジニア採用/退職
まず、採用数についてです。第3四半期の採用実績は208名となり、計画の240名を32名下回りました。これは、当社が掲載する大手4媒体の求人倍率が第3四半期に3倍に上がったことから、総応募者数が減ったことによるものです。
前期も同時期に求人倍率が上がり、採用数が下がりました。多少の季節性があるものと考えています。しかし、1月には応募者総数が通常に戻り、採用数も91名となったため、年間採用計画数のペースに戻っています。2月、3月も、計画どおりに推移するものと見ています。年間採用数は1,023名を見込んでおり、年間採用計画数を達成する予定です。
次に、退職数です。上期に計画を超える退職数になりましたが、10月からスタートした持株会とスキルアップに連動した新給与体制の効果で、第3四半期は計画どおりの退職数に戻りました。第4四半期も計画どおりに推移する見込みです。
期初の新卒採用数の41名分の未達成分と上期の退職数増加分の影響で、今期の稼働人数計画は4,580名となります。なお、先ほどご説明した中期経営計画3期目の上方修正数値は、来期新卒採用数50名、稼働人数300名増、有休計画100パーセント取得で計画数値を出しています。
①エンジニア採用戦略と、募集経路別の内訳
エンジニア採用戦略の具体的な方法についてです。スライドに記載の5つの方法を実施しています。
前々期・前期・今期と、3期連続で採用経費は増やさずに採用人数を増加させています。さらに、1月からは、外部媒体での採用方法で新しい取り組みをスタートしています。これにより、来期も採用経費を増やさずに、今期より多い採用人数を目指していきます。
①稼働平均単価
平均稼働単価の推移です。期初から68円上がり4,065円となり、計画値の4,007円を58円ほど上回っています。これは、毎年4月に行う単価改定とは別に、毎月契約を完了して、新しい仕事に就く時の新規契約単価が上がっていることによるもので、今後もこの上昇は続くと見ています。
①有休取得日数
有休取得日数の推移です。第3四半期も計画を下回り、3.8日で推移しました。有休100パーセント活用を推進していますが、有休の翌年への繰越活用制度があることから、現在の取得日数となっています。今期は、計画より下回り20.2日となる見込みです。
②主要KPI
コグナビ新卒事業です。スライド右側のグラフのとおり、今期の成約数は308名となりました。営業利益額で2億7,500万円です。
前回の決算説明でご説明したとおり、10月からは課金制度を戦略変更して、成果報酬型から掲載料・システム使用料型に切り替えて営業活動をしています。
この課金制度の変更により、来期の業績は4月からとなります。また、2027年卒業の学生が対象になることから、現在の営業活動は今期の2026年卒業は無料掲載、2027年卒業は有料掲載として、2期分の掲載契約での営業活動を行っています。
1月末時点で「コグフェス」の無料掲載企業数は65社増加し、971社となっています。求人掲載企業数は350社となり、3月末までに前期社数を超える予定です。
また、来期4月からの第1四半期では、夏のインターンシップまでに、さらに企業数を拡大していきます。掲載料は最低100万円からですので、来期の計画数値5億円を超える業績を目指します。
②主要168社(採用数50名以上)の進捗
主要企業168社の採用予定数は、当社の営業対象企業数合計の55パーセントを占めています。そのため、主要企業の掲載獲得に注力しています。
無料の「コグフェス」に168社すべてを掲載できましたので、大学セミナーへの学生の参加状況を説明し、コグナビ新卒サイトへの有料掲載につなげていきます。1月末時点で30企業を獲得、3月末までに50企業を獲得する予定です。来期4月からも主要企業への営業を継続し、来期中に168社すべての掲載を目指します。
③コグナビ転職
今期の注力事業ではありませんが、コグナビ転職事業とコグナビカレッジ事業についてご説明します。
現在、コグナビ転職事業は募集経費をかけず、派遣社員からクライアント企業への直接雇用に切り替える、「転籍」のみの活動を行っています。第3四半期の累計実績は50名となり、今期計画より若干低く推移しています。しかし、この実績が今期の業績予想に影響を与えることはありません。
スライド右側にコグナビ新卒会員ストック数(累計)を記載していますが、3年間で1万5,922名となっています。一般的に新卒採用者は、入社3年以内に約30パーセントが転職を考えます。そのため、新卒会員に向けて、再来期からコグナビ転職事業を再開する計画です。
③コグナビカレッジ
コグナビカレッジ事業です。第3四半期累計で649名の受講者数となり、計画を上回っています。また、今期からコグナビ新卒サイトで入社した254名を対象に「基礎研修」をスタートし、受講者数は67名となりました。来期からはこのサービスをコグナビ新卒事業と連携させ、拡大していく計画です。
⑤コグナビインディア業績予想数値
海外事業のコグナビインディアについて、ご説明します。インドの第3四半期決算は、マイナス2億7,900万円となりました。前回の決算発表でお伝えしたとおり、今期の修正業績予想はマイナス3億5,000万円です。
来期の業績予想は、売上高3億1,000万円、営業利益マイナス1億7,000万円と、再来期の黒字化を計画しています。
⑤企業向け採用管理システム「Recruiter Portal」
前回の決算説明会でお話ししたとおり、「コグナビ」スタート1期目に学生会員数が10万人を超えたことから、2期目の今期は掲載企業の増加に注力してきました。
上期は直接訪問での営業を中心に活動してきましたが、10月からの6ヶ月間、就職シーズンに入ったことから、オンライン営業による無料での企業獲得戦略に切り替えています。12月に3,000社、3月に6,000社を目指し、活動してきました。
その結果、1月末時点で、計画を超える5,523社が「コグナビ」を活用し始めています。3月末までには、利用企業数が8,000社を超える見込みです。スライドの円グラフに利用企業数を記載しています。従業員数1,000名以上の企業の利用が2,822社と半数以上を占め、そのうち上場企業の利用が1,169社となっています。
スライド右側に記載のとおり、世界的に有名なコカ・コーラ社やブリヂストン社、ダイムラートラック社、またインドで非常に有名なマヒンドラ社などが「コグナビ」の活用を始めました。
来期は、就職シーズン開始の10月までに利用企業の有料化を目指します。
⑤大学向け学生/求人管理システム「University Portal」
「コグナビ」の提携大学の推移です。現在62大学で、増加し続けています。スライド右側に記載のとおり、今回はインド工科大学(IIT)の3校が「コグナビ」での就職活動支援を開始することになりました。IITは国立大学ですので、無償で「コグナビ」のシステムを提供しています。
世界的に有名なIITの学生就職支援をスタートさせたことで、大企業での「コグナビ」の活用が拡大しています。今後は、IITのすべてのキャンパスで導入を進めていきます。
⑤学生向け就活サポートツール「Student Portal」
学生会員数の推移です。提携大学の増加による会員増に加え、大学生の中で「コグナビ」の認知度が上がってきたことから、Web経由での直接登録が増加しています。1月末時点で21万人を超え、3月には30万人を超える見込みとなっています。
増加し続けるWeb経由の学生会員に対応できるよう、2月からは自社で開発したAIアバターでのキャリアカウンセラーを導入する予定です。これにより、学生が自分のスキルデータを登録しやすくなります。
AIアバターは、企業獲得営業への展開も計画しています。オンラインでの生活習慣に慣れているインドでは、AIアバター機能を多方面に拡張することで、成長スピードを加速させていく予定です。この仕組みは30ヶ国語に対応可能ですので、今後は他国への営業展開でも使えるようにしていきます。
日本の「コグナビ新卒」とのプログラム連携も進めていますので、日本の企業がインドの学生を「コグナビ」で採用できる仕組みが来期中にはスタートします。
「AIキャリアカウンセラー」とのやり取りを動画にしましたので、ご覧ください。
(動画流れる)
ご覧のとおり、どちらがAIアバターかわからないくらい、精度の高いものが出来上がっています。ぜひご期待ください。
当社のサステナビリティに関する取組み
最後になりますが、サステナビリティに関する取組みについて、簡単に2つご説明します。
1つ目は今期から始めた、日本の理工系大学生にインドの大学を体験してもらう短期学術交流プログラム「Discover India」についてです。この2月と3月は、新たに日本大学、龍谷大学、慶應義塾大学の3校から、6名の教授と24名の学生が参加しています。
当社のサステナビリティに関する取組み
多くの学生から感想をもらいましたが、ほぼ全員が「インドから強い刺激を受けました」とコメントしています。国際感覚を備え、未来の日本を作る人材になってほしいと思います。
当社のサステナビリティに関する取組み
気候変動問題への取組みです。当社はTCFDに基づく情報開示を実施しました。リスク管理といった社内のガバナンス体制を含め、当社ホームページなどで情報提供しています。今後も情報開示を継続的に進めていきます。
以上をもちまして、2025年3月期第3四半期の決算説明会を終わります。ありがとうございました。
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