午前:債券サマリー 先物は続落、日銀利上げ観測台頭し長期金利1.225%に上昇
31日午前の債券市場で、先物中心限月3月限は続落した。日銀の利上げ観測が台頭し、債券売りを促した。
前日の海外市場では、欧州中央銀行(ECB)が4会合連続の利下げを発表した。次回会合以降もECBは利下げに動くとの見方が広がり、欧州債相場は上昇(金利は低下)。これに連れて米金利にも低下圧力が掛かった。米国の10~12月期国内総生産(GDP)速報値は前期比年率2.3%増となり、伸び率は7~9月期から鈍化した。市場予想に対して下振れして着地したものの、個人消費は堅調だった。米景気に対する見方が交錯するなか、トランプ米大統領がカナダとメキシコに対し25%の関税を2月1日から課す方針が伝わったことは、債券売りの要因となり、米長期金利の低下幅は比較的小幅なものにとどまった。
日本国内では日銀の氷見野良三副総裁が前日の講演で、経済・物価に関する日銀の見通しが実現していくのならば「それに応じて政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」と発言した。更に、総務省が31日に発表した1月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除くコアCPIが前年同月比で2.5%上昇した。伸び率は前月の2.4%を上回った。これらを背景に日銀の早期の利上げ観測が強まり、円債相場の重荷となった。
財務省は31日、2年債入札を通告した。クーポンは0.7%で発行予定額は2兆60000億円程度。市場では無難な結果になるとの見方が出ている。午後には日銀の植田総裁が衆院予算委員会に出席する予定となっている。
先物3月限は前営業日比18銭安の140円83銭で午前の取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は1.225%と同0.015ポイント上昇した。
出所:MINKABU PRESS
前日の海外市場では、欧州中央銀行(ECB)が4会合連続の利下げを発表した。次回会合以降もECBは利下げに動くとの見方が広がり、欧州債相場は上昇(金利は低下)。これに連れて米金利にも低下圧力が掛かった。米国の10~12月期国内総生産(GDP)速報値は前期比年率2.3%増となり、伸び率は7~9月期から鈍化した。市場予想に対して下振れして着地したものの、個人消費は堅調だった。米景気に対する見方が交錯するなか、トランプ米大統領がカナダとメキシコに対し25%の関税を2月1日から課す方針が伝わったことは、債券売りの要因となり、米長期金利の低下幅は比較的小幅なものにとどまった。
日本国内では日銀の氷見野良三副総裁が前日の講演で、経済・物価に関する日銀の見通しが実現していくのならば「それに応じて政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」と発言した。更に、総務省が31日に発表した1月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除くコアCPIが前年同月比で2.5%上昇した。伸び率は前月の2.4%を上回った。これらを背景に日銀の早期の利上げ観測が強まり、円債相場の重荷となった。
財務省は31日、2年債入札を通告した。クーポンは0.7%で発行予定額は2兆60000億円程度。市場では無難な結果になるとの見方が出ている。午後には日銀の植田総裁が衆院予算委員会に出席する予定となっている。
先物3月限は前営業日比18銭安の140円83銭で午前の取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は1.225%と同0.015ポイント上昇した。
出所:MINKABU PRESS
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