ココナラ Research Memo(10):中長期目標は「ココナラ」の流通高1,000億円、営業利益率30%(2)

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最新投稿日時:2022/05/20 16:10 - 「ココナラ Research Memo(10):中長期目標は「ココナラ」の流通高1,000億円、営業利益率30%(2)」(フィスコ)

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ココナラ Research Memo(10):中長期目標は「ココナラ」の流通高1,000億円、営業利益率30%(2)

配信元:フィスコ
投稿:2022/05/20 16:10
ココナラ<4176>の今後の見通し

(4) ユーザー属性の拡張
「ココナラ」では個人及び個人事業主が中心であったが、中長期的な成長を実現していくためには中小企業を中心とした法人市場の開拓も重要と考えており、法人向けのアプローチを強化していくことにしている。既述のとおり「ココナラビジネス」を2021年8月にオープンしたことで、法人会員数は2022年3月に1.4万社を突破した。1年前と比較して約3倍の水準だが、国内には中小企業だけで約380万社(従業員数1~300名の法人)あり、開拓余地は依然大きい。

法人向けの開拓施策として、継続的な機能拡充による利便性の向上を図っていくほか、中小企業を顧客に持つ企業や金融機関との業務提携による顧客開拓も推進していく予定だ。第1弾として、2022年4月に中小企業向け経営コンサルティングサービスを展開するインクグロウ(株)と提携し、インクグロウが提供する「ソリレコ(ソリューション・レコメンド)」のサービスを通じて、全国の中小企業約5,500社に向けて「ココナラビジネス」を紹介し、中小企業の経営課題となっている専門スキル不足の解消や新規事業への取り組みを支援していく。「ソリレコ」を通じた成約に関しては、インクグロウとレベニューシェアするスキームとなっている。また、大企業についても「ココナラ」のメリットが認知され取引実績が徐々に増え始めており、今後の流通高拡大に貢献していくものと期待される。

ビジネスユーザーが「ココナラビジネス」を利用するメリットとしては、次の3点が挙げられる。第1に新規事業開発や新たな施策を打つ際に、「ココナラビジネス」を通じて該当するスキルを持つ出品者のサービスを購入することで、迅速かつ限られた予算で検証を行うことが可能なこと、第2に外部人材のスキルを活用することで、社内のリソース不足/不在への対応や社内業務の効率化に寄与すること、第3に購買コストの削減が可能になることの3点となる。

(5) 課金手法の拡張
課金手法については、従来サービス納品時の都度課金のみであったが、制作・ビジネス系が増えてきたこともあって、今後はプロジェクトの工期ごとに課金するマイルストン課金や総作業時間課金など、またレッスンなど定期的なサービス提供が見込まれるカテゴリについてはサブスクリプション課金の導入等も検討している。いずれも導入時期は未定だが、利便性向上につながることから同社は早期に実現したい考えだ。

(6) その他施策
その他の施策として、「ココナラ」の活性化に向けて販売UU数の拡大施策等を検討している。「ココナラ」の出品者数は2022年2月末で30万人超と年々拡大しているが、実際に販売実績のある販売UU数で見ると2021年8月期は5.6万人と全体の2割弱の水準にとどまっている。同社は購入UU数だけでなく販売UU数を増やしていくことも「ココナラ」のさらなる活性化につながると考えている。そのための施策として、カテゴリ検索における表示順位の方法を2021年に変更した。従来は、販売実績のみで表示順位が決まっていたが、人気の出品者は受注を抱えて納品までの時間が長く掛かるケースも多い。このため、注文を抱え納品が未了となっている出品者については表示順位を下げ、仕事を抱えていない出品者の表示順位を上げるようにした。

また、サイト上で出品者が広告を打つことのできるサービスの導入を、2022年8月期中にも開始したい考えだ。出品者にとって費用対効果が期待できれば、広告サービスの需要は一定程度見込めることになる。領域は異なるものの、CtoCのハンドメイドマーケットプレイスを運営しているクリーマ<4017>が同様のサービスで成果を得ていることから、同社も収益化できる可能性は十分にあると見ている。広告課金サービスが定着すれば、販売UU数の増加だけでなく営業収益率(営業収益÷流通高)の向上にもつながる可能性がある。さらに長期的な視点では、AI技術を活用したリコメンド機能も開発していく予定で、マッチング機能のさらなる強化に取り組んでいく考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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配信元: フィスコ

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