今週の米ドル/円予想 米国の長期金利動向に注目(10/21週)

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最新投稿日時:2019/10/21 12:53 - 「今週の米ドル/円予想 米国の長期金利動向に注目(10/21週)」(山口哲也)

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今週の米ドル/円予想 米国の長期金利動向に注目(10/21週)

著者:山口哲也
投稿:2019/10/21 12:53

【先週のドル/円の動向と今週の主要イベント】

今週の主要経済指標
先週の米ドル/円は変わらず。週初108.440円で寄り付いた米ドル/円は、前週の米中の通商協議で米中貿易戦争への懸念が後退したこともあり、底堅い展開で推移。15日には英国のEU離脱懸念の後退から、108.90まで上昇。更に17日にはEU首脳会議で離脱案が承認されたことなどもあり、108.955まで上昇いたしましたが、リスクオフによってポンドに対しドルが売られたことで、相対的に米ドル/円は上値の重い展開となりました。
週末にかけては、フランスのマクロン大統領が、英国が議会でEUが承認した離脱案を否決した場合、更なる離脱延期を認めるべきではないと発言。更にペンス副大統領が今週木曜日に中国について第2回目の政策スピーチをおこなうことが報じられると米株式が下落し、ドル円は108.37まで下落。108.42で引けました。

なお、先週発表された主な米経済指標は9月小売売上高が前月比-0.3%(市場予想:同+0.3%、前月:同+0.4%)、9月住宅着工件数が125.6万件(市場予想:132万件、前月:141.9万件→142.5万件)、9月鉱工業生産が前月比-0.4%(市場予想:同-0.2%、前月:同+0.6%→+0.8%)でした。
また、イギリスにおいては、週末に英議会が離脱協定案を否決。今後は離脱延期か合意なき離脱かといった状況となります。
IMFは世界経済見通しで、2019年を3.0%、2019年を3.4%に下方修正しています。
一方で、先週はペンス副大統領の説得によりトルコが停戦に合意をし、米国はトルコへの追加制裁を取り止めました。

このような状況の中、今週発表される主な経済指標は以下のとおりです。
来週のFOMCを控え、これまでFED要人発言が相次いでおりましたが、今週は米国債利回りの動向にも注目です。更に、木曜日には米国より対中通商政策についての言及にも注意が必要です。

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】
米ドル/円の週足チャートです。
移動平均線は上から順に52週MA(109.598)、26週MA(107.928)、13週MA(107.131)で、13週MA以外は下向きとなっています。先々週26週MAを上にブレイクし、現在はこれがサポートとして意識されます。
ストキャスティクスは、再度、%D(81%)がSlow%D(72%)を上回って推移していますが、今年に入ってからは黄色いラインで示した下降トレンドの中で推移しているため、ストキャスティクスが再度下降基調になったタイミングで売りを考えたいところです。
一方、チャートパターンとしては、白い破線をネックライン(112.4円から104.40までの61.8%戻しで、7月末の高値109.30とも重なる)としたヘッドアンドショルダーズボトムを形成しているとも考えられ、この水準を上回る場合は、売りは撤退し、買いに方針転換と見ています。

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】
米ドル/円の日足チャートです。
200日MA(109.076)は横ばい気味ですがやや下向き。先週は、200日MAに上値を抑えられる形となりました。一方で、価格は一目の転換線(107.940)、基準線(107.715)、雲(上限:106.885、下限:106.703)の上側にあり、遅行スパンも日々線に下支えされていますが、ストキャスティクスは過熱感のある80%越えで%D(87%)がSlow%D(89%)を下回る売りサインとなっているため、当面は転換線や基準線を目標価格とした売りを考えています。

このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
山口哲也
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想

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