米国以外に注目したいのが、ユーロ圏経済見通し
■先週のドル円はいつも以上にレンジが狭い取引となりました。
今後の世界が注目するイベントを前に嵐の前の静けさといった感じがします。
(※昨日は110円超え)
■今週は、米中通商協議について閣僚級が再交渉に入ります。
14日からの2日間に渡ってムニューシン財務長官とライトハザー代表が中国に訪問予定となっています。
しかし、知的財産権問題に関しては双方の考え方に大きな溝があることで平行線になる可能性も出てきています。
その場合は、期待で買っていたポジションが失望売りになる可能性もあり注意が必要です。
既に世界経済はIMFの見通しも含め悪化しているということもあり、もし3月から関税が再開されることとなれば、相場取引においては予想以上に重い展開となることは必至です。
■次に、トランプ大統領の壁建設資金へのこだわりが一般教書演説にもあったように、民主党との合意が出来なければ、再度、政府機関を閉鎖する可能性があることから、予断を許さない展開であるとみています。
少なくても前回の35日といった最長記録となった政府機関閉鎖は空港の運営にも支障がでたこともあり、現在の好調な米経済も暗雲が立ち込める可能性もあるので警戒したいです。
■また、米国以外に注目したいのが、ユーロ圏経済見通しです。
特にドイツやイタリアといった経済が悪化見通しとなり、更に今週14日には英国議会で政府のEU離脱に関する修正案の採決があります。
もし否決の場合には「合意なき離脱」となる可能性が濃厚となり、ユーロ売り、ポンド売りが強くなり消去法で円買いドル買いになる可能性があるのでこちらの動向にも注意したいです。
■最後に、ドル円のテクニカル面です。
先週はレンジが狭かったものの、それまで週足が陰線だった平均足(改良版)が、陽線に転換しています。
日足は、既に陽線で推移していましたが、今後は節目の110円で値固めができるかがポイントになります。
目先のオシレーターは買われ過ぎ水準に達しているため、売り材料をきっかけに再び110を割り込む可能性があるため、飛びついて買うのでなく、押し目を探る展開になりそです。