Lib Work 瀬口力社長インタビュー

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最新投稿日時:2018/07/18 17:30 - 「Lib Work 瀬口力社長インタビュー」(みんかぶ株式コラム)

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Lib Work 瀬口力社長インタビュー

社名も新たにIT戦略を駆使したマーケティング戦略を実践!

 地方証券取引所の上場銘柄は、全国的な「知名度」の低さなどから、東証銘柄の陰に隠れてしまいがちだが、そこにはキラリと光る優良な企業が多く存在する。福岡証券取引所の単独上場会社の会(通称:単場会)http://fse.irnavi.minkabu.jp/にもそんな魅力溢れる銘柄がある。この単場会銘柄企業のトップが、自身の言葉でビジネスモデルや成長戦略、経営課題などを語ってくれている。インタビュー記事からは、持続的成長を目指す各社の取り組みが理解でき、思わず応援したくなるほどに熱い意気込みが伝わってくる。3年目を迎える単場会銘柄の特集をご覧になり、ポートフォリオの再検討に役立てていただきたい。

1431:Lib Work
代表取締役社長 瀬口 力氏


 
 本年4月に、旧エスケーホームからLib Work <1431> へと社名を新たにした同社は、業界の常識にとらわれない様々なユニークな発想で注文住宅のマーケティング戦略を展開している。単に「地方の住宅会社」と見られるのではなく、業界の革命児的存在としてWEBやSNSを活用した新世代型の集客モデルで全国展開を目指す同社の瀬口力社長に話を聞いた。

【1】貴社の事業の状況について伺います。
 貴社では、当該期の業績をどう分析し、評価されていますか? また、今後の見通しについてはどのようにお考えですか?

 2018年5月11日の第3四半期決算発表では、売上高は35億8000万円(前年同期比:49.2%増)、経常利益は2億3800万円(前年同期比:296.2%増)の大幅な増収増益となりました。同日に2018年6月期の通期業績予想についても上方修正し、売上高51億円(前年同期比:35.5%増)、経常利益3億6000万円(前年同期比:66.7%増)を見込んでおり、業績は堅調であると考えています。これは、2017年9月に八代市に新設された平屋だけの総合住宅展示場への出店を行い、次いで翌年3月には合志市に新設された総合住宅展示場への出店を果たし、多数のお客様のご来場を得ることができたこと、またお客様へのプラン提案においては全棟VR(virtual realityの略)で行っており、一般的な図面での提案では体験できない「吹き抜けの空間の広がり」や「窓の高さ」などを疑似体験できるため、受注促進につながったこと、さらに、施工現場において専用のSNSを導入したり、大工工事の効率化を行ったことで施工能力の向上ができたことが要因だと考えます。

 今後の見通しについてですが、2019年10月に10%の消費税増税が予定されており、当住宅業界ではその増税の半年前になる2019年3月末までに住宅メーカーとの契約を締結しておくことで、10%の消費税増税後のお引き渡しであったとしても、現行の8%のままで良いとされるため、強い駆け込み需要があると想定しています。この消費増税前に常設の展示場を4店舗開設できているほか、並行して移動式展示場を各販売強化エリアに開設していくことで、受注拡大を狙っています。
 

写真1:VRイメージ
 

写真2:八代店平屋モデルハウス
 
【2】ユニークな独自性を発揮されている貴社のビジネス展開についてお話しください。
 住宅業界における従来常識への挑戦として「ワンプライス戦略」、「坪単価の廃止」、さらには「ITの活用」など、独自のマーケティング戦略を展開されています。貴社のビジネスにおける特徴やこだわり、そして新たな事業展開の可能性についてお話しください。

 父が他界した時には、私はまだ熊本大学の大学院に在籍しておりました。当社の代表に就任するときには業界の様々な旧態依然の慣習に、強い違和感を感じておりました。消費者目線で「わかりやすさ」を追求したのが「ワンプライス戦略」であり「坪単価の廃止」です。ワンプライス戦略とはご希望の設計図面を決定いただければ、内装と外装はどのブランドを選んでも同じ価格でご提供できるというものです。よって、お客様は完成見学会などにご参加いただくことで、じっくりとお好みのブランドをお選びいただけます。「坪単価」においては当業界で定義がありません。完成までにどこまでの工事を含めているかで坪単価は大きく前後しますが、その定義を各社独自で設定していますので、これがお客様が混乱される一番の原因です。「坪単価30万円と聞いて、飛びついて見積もりをとってみたが、オプション工事が多く、総額では坪60万円ほどになった」などのトラブルはその最たるものです。

 また、当社はIT戦略に長けております。一般的に住宅展示場での新規集客は月間30~40組程度と言われておりますが、当社では独自のWEB戦略で月間200組程度の新規集客ができております。単に自社HPでの集客活動のみならず、ある専門性(例えば土地探しなど)に特化したいわゆるカテゴリサイトを複数WEB上で展開することで、多方面からの新規見込み客の獲得を獲得しています。これにより、集客コストを大きく削減でき、お客様にはより高性能でスタイリッシュな住まいを手の届く価格帯でご提供できる仕組みとしています。加えて、VRを全棟提案を実施することで、齟齬(そご)を減らし、企業理念であるお客様の満足度の追求を行っています。

 2018年4月1日に、当社は株式会社エスケーホームから株式会社Lib Workへ社名変更を行いました。今後は戸建事業単体から生活創造企業として、事業多角化へ乗り出します。都市型建売事業として1990万円からの建売販売をスタートしているほか、木造非住宅市場への参入としてアパートを中心とした投資用不動産販売、老人ホームなどの介護施設請負業も開始します。その後は、民泊事業やシェアハウス事業などのLib Workの語源となる「暮らしのネットワーク」を推進してまいります。

【3】中長期における経営戦略について伺います。
 貴社の経営戦略やマーケティングの進捗状況について、定量的なご説明をいただければ幸いです。

 熊本県の戸建住宅販売においては、すでに県下トップ3の仲間入りを果たしております。今後はエリア拡大を進め、佐賀や福岡エリアに対し、当社独自の商品力(低価格かつ高付加価値)と販売戦略(WEB戦略と郊外型ドミナント戦略)を競合優位性として進めてまいります。

 また3年後には、年間500棟までの施工体制の実現を目指してまいります。

【4】貴社の経営理念についてお聞きします。
 貴社は「住まいを通して人々に豊かな暮らしと幸せを提供する」という社会的使命のもと、「お客さま第一主義」、「世界に感動を発信する」、「顧客の夢の実現に貢献する」という経営理念を掲げています。この3点について、具体的なご説明をお願いします。

 まず「お客さま第一主義」についてですが、社内の会議中であったとしてもお客様からの電話があれば、即時対応することを社内ルールとしております。また当社はシフト制での休日取得としており、原則年末年始以外は無休です。仮にお客様からのご連絡時に指名された担当者が休みであっても、他の担当者が対応するようにしております。

 次に「世界中に感動を与えるものを発信する」ですが、顧客満足を得るという点は当たり前とし、その満足を超えることに「感動」があると考えています。住宅会社がここまでやる、ということを認知されるよう経営してまいります。またiPhoneのように、世界に今まで存在したことのないような商品をつくり、発信していくことを目標としています。

 最後に「顧客の夢の実現に貢献する」ですが、一番は設計自由度の高さです。紳士服のテーラーメイドのように細かな設計が可能で、どこまでもこだわり尽せる住宅設計が当社では実現可能です。それが手の届く価格で提供でき、お客様の理想の住まいの実現に寄与できているかと思います。これに加えVRにおける完成前のマイホームについて全てのお客様に疑似体験をしていただくことで、お客様の思い描く希望の住まいの実現に対し、齟齬のない提案に努めております。お客様には常に真摯に向き合い、お客様個々の様々な課題や要望に対し、解決していくことこそ、夢の実現につながると考えています。

【5】最後に、貴社は投資家からどのように見られる存在でいたいのでしょうか? また、それを実現させる自信をお持ちですか?

 単に「地方の住宅会社」と見られるのではなく、今までにない集客モデル(WebやSNS活用など)により、低価格で高付加価値の商品を、地方から全国へ展開していく「住宅業界の革命児」として見ていただきたいですね。当社の集客モデルは全国に通用するものであるため、それを着実にやっていくことで実現可能かと考えています。

【自社アピール】
 総合展示場に依存しない独自の集客、Web見積の導入、明快な総費用の提案、VRの導入など、住宅業界の古い常識に常に挑んできた。独自のIT戦略により集客コストを下げることで、低価格で高付加価値の住宅を提供できることが最大の強み。

 建設業界では珍しく、従業員の約半数が女性であり、女性目線での暮らしの提案や主婦目線での動線提案などでの活躍がお客様に高く評価いただき、2014年には経産省の「ダイバーシティ経営企業100選」に選定。2015年には福岡証券取引所Q-Board市場への株式上場を果たす。積極的IT投資の結果、売上高が急成長したことが経産省から評価され、2016年には「攻めのIT経営中小企業百選」に選定される。

 2018年4月からは、お客様の満足度の追求という企業理念を貫き、生活創造企業として、事業多角化に乗り出した。株式会社Lib Workに社名変更したこともその一環。今後は、現在の5店舗の営業拠点を100店舗にするべく、全国に拡大していく。

 
●資料請求・問い合わせ先
株式会社Lib Work 管理部 社長室
〒861-0541 熊本県山鹿市鍋田178-1
TEL:0968-44-3559 FAX:0968-43-8804
https://www.libwork.co.jp/

配信元: みんかぶ株式コラム

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